寺崎浩が富山初登場
新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から6月は可能な限り「地区内あっせん」となり、中部、近畿、関東の3地区の選手によって争われる普段とはひと味違ったシリーズだ。S級戦で人気を集めるのはスーパールーキーの寺崎浩平だろう。117期の早期卒業者として今年1月にデビューすると18連勝で一気にS級まで駆け上がった。S級初戦の4月小田原は準決勝で3着に敗れ、連勝は19でストップしたが、決勝は村上義の追撃を振り切って1着。従来の記録を大幅に塗り替えるデビューから79日という史上最速のS級優勝を達成した。続く同月佐世保、そして5月名古屋はいずれも完全優勝。これでデビューから9場所連続の優勝となった。続く豊橋で落車した影響がなければ、初参戦となる当地でも不安はない。圧巻のスピードで期待に応えよう。近畿勢は寺崎のほかにも実力者がそろっている。川村晃司はまだ成績に波があるが、徐々に復調している。高久保雄介もタテ攻撃の破壊力が戻ってきた。ガッツマーカーの三谷将太が近畿の機動型をアシストする。
吉田敏洋が寺崎の前に大きく立ちはだかる。不惑を迎えても機動力は健在。3月福井ウィナーズカップでは久しぶりのビッグ優出を果たすなど、グレード戦線で存在感を発揮している。愛知同士の笠松信幸が吉田の援護に回る。S級に返り咲いた谷口遼平はFⅠシリーズで活躍が目立っている。中部勢のけん引役として、積極果敢に攻める。度重なる落車に苦しんでいる柴崎俊光は通算200勝にリーチをかけている。ここで節目を達成して復活の狼煙を上げたい。