V量産の阿部拓が中心
開催休止もあって4月以来となる奈良競輪。その開幕戦となる。V争いをリードするのは、阿部拓真、阿部架惟都の宮城コンビだろう。阿部拓は失格3回の影響で降級となったが、前期まで2年間S級1班で走っていた選手だ。今期はその実力を存分に発揮しており、ここまでに7Vを達成している。持ち味の俊敏な立ち回りと、まくり主体のタテ脚で敵を次々になぎ倒しているが、ここは同県の阿部架になら信頼して前を任せてVを目指す。阿部架は直近の11月富山こそ予選敗退に終わったが、地脚を生かした積極策が売りで、“走るたびに強くなってる”とマークした選手が舌を巻く急成長ぶりを見せている。ここも主導権は譲らず、阿部拓を勝利に導こう。
迎え撃つのは、地元の吉田篤史。6月向日町1着以降はブレークと言っていい快進撃ぶりで、10月岐阜では完全優勝している。“無理に先行してという感じではなく、流れに応じて走ってて成績が安定してきた”。初のS級が見えてモチベーションは高い。田中俊充を連れて柔軟に立ち回り、宮城コンビのペースを乱したい。
モツれれば松田大、山田裕哉の中部コンビや、小玉勇一、神山尚の関東勢にも出番がありそう。