稲垣裕を軸に近畿勢が強力
ここは稲垣裕之が頭ひとつ抜けた存在だ。昨年11月競輪祭のあとは3カ月の欠場があったが、復帰戦となった2月全日本選抜では三谷竜マークから勝ち星を挙げている。ここまでにはレース勘を含めて、さらに上がってきそうだが、今シリーズは全体的に機動型が手薄。今や追い込み主体に戦っている稲垣の戦いぶりも注目される。川村晃司は自力健在だ。1月奈良は予選7着で途中欠場したが、その後は3場所で4勝。2月向日町では初日と決勝戦でレースの主導権を握っている。鷲田佳史、村田雅一も近況は充実しており、戦力的にも近畿勢が一歩リードしている印象は強い。
その近畿勢を破るなら北日本勢だ。櫻井正孝は2月平記念で3連対。続く静岡でも決勝に勝ち上がっている。同型が手薄なシリーズなら優勝のチャンスはありそうだ。内藤宣彦、伏見俊昭が櫻井を援護。ともに鋭い差し脚は健在で、櫻井の仕掛けに乗って展開を有利に運ぶ可能性も十分だ。
池田勇人に田中晴基も争覇級の自力タイプ。今期に入ってからは苦戦が続く近藤龍徳もそろそろ立て直しを図りたい。