強大な戦力誇る地元勢
今年は全国各地でSS班が貫禄を示しているが、中でも今シリーズの主役を務める郡司浩平は素晴らしい充実ぶりだ。昨年の競輪祭着でタイトルホルダーの仲間入りを果たすと、当所で開催された全日本選抜着とG1大会連覇を達成している。地元勢には実力者がそろっていて、前後充実のラインが形成できそうなのも郡司には追い風だ。68周年、70周年に続きこの大会3V目をゲットして地元ファンの期待に応える。松井宏佑はナショナルチームに選抜されているだけあってスピードはワールドクラス。本業の競輪でも自慢のスピードを遺憾なく発揮。昨年の競輪祭決勝では郡司を優勝に導く果敢な先行を披露すると、ヤンググランプリ2020では上がり10秒9の快速まくりで前団を飲み込み優勝している。地元勢の先頭で戦い別線を沈黙させよう。全日本選抜では準決で落車し最終日を欠場した内藤秀久だが、復帰戦のウィナーズカップ一次予選は松井の仕掛けに乗って勝っている。チャンスが巡ってくればものにできる状態にある。
中四国勢も好勝負が期待できる。SS班の清水裕友を筆頭に桑原大志、河端朋之、渡部哲男と個性派ぞろい。決勝では大きな数字が目立ち、今年の清水は全日本選抜着、3月玉野記念in広島着など連対ラッシュ。そして、ウィナーズカップは着と松浦悠と好連係を決めてVを果たした。躍動感あふれる走りで好走していて、今の調子なら南関勢を撃破しても不思議ではない。
もう一人のSS班・佐藤慎太郎は連係実績が豊富な新山響平とタッグを組む。今年は5場所走った時点で1勝は物足りない佐藤だが、不調の原因把握済みで立て直せる。この両者は相性が良く、昨年は5回のワンツーを決めている。新山が好スパートを決めて主導権を握れば北日本勢から優勝者が手でもおかしくない。
北津留翼、山崎賢人とスピードスターがそろった九州勢も侮れない。昨年はF1戦ながら6Vを達成した北津留は、今年も1月四日市でVスタートを決めた。全日本選抜着、3月大垣記念着など最近も勝ち星が多く、相変わらず自力攻撃が冴え渡っている。山崎はナショナルチームAに選抜されていて、天性のスピードに一段と磨きがかかった。今年はまだ3場所しか走っていないが、1月別府で優勝、全日本選抜では二次予選2着で準決に乗っている。スピードを遺憾なく発揮できれば台風の目と化すことも考えられる。
攻撃的な自在戦が持ち味の古性優作も忘れてはならない。2月はあっせんしない処置だったため練習は十分にできたようで、ウィナーズカップを準V。好位置確保してのまくり、差しが決まれば勝ち負けに持ち込める。