格上の関東両者の争い

上原龍
断然格上の上原龍、矢野昌彦を擁する関東勢がV戦線をリードする。上原は失格点があってデビュー直後の09年後期以来、落車の大怪我が響いた矢野は11年前期以来の降級となったが、持ち前の機動力を生かして各々堅実に着をまとめている近況だった。両者で組めば強力そのものだが、そこは流動的。いずれにしても両者によるV争いとなりそう。自力自在戦が売りの上原だが、A級ならタテ脚のみで勝負するかも。6月松山G3で2勝、同月西武園では予選を逃げ切っており、不安点は一切ない。6月大垣で1着と健在ぶりを示した矢野の先行力もやはりダテではない。体調も戻り、7車立てのレースにも慣れたなら今期はやってくれそう。
南関勢も優勝者を出せる勢力だ。中ではまず川越勇星。落車が続いて1年半ぶりにA級となったが、体調が戻った前期はほぼ毎場所連対があった。降級直前の6月青森でも城戸俊の逃げを豪快にまくって1勝を挙げていた。勢いを保ったままのA級なら、持ち前の地脚を生かした自力戦で敵をねじ伏せる事も十分だろう。ただし、この開催の南関勢は層が厚く、神奈川、千葉、地元とそれぞれ別れて戦う可能性も高い。その場合に怖いのは地元勢だ。6月岸和田、前橋MNを連続優勝中の渡邉雅也に、梅原大治、田中孝彦が続くラインはかなり強力だ。スピードある渡邉の仕掛けがハマれば3人で上位独占まである。また、花田将司も混戦をまくる展開なら一発あって不思議ない。
三浦翔大、坂口卓士の北のS降りコンビも伏兵で警戒。