中近両者の一騎打ちか
下井竜と山本巨樹が中近で手を組むようなら強力。番手有利に抜け出しを図る山本を本命に推す。前期に降級した山本はここまで2度の3連覇があって計6V。7月防府の決勝では橋本優の逃げを4番手からひとまくりするなど相変らずタテ脚のキレはA級レベルではない。下井の番手なら絶好のV機だし、連係がなくても自在に組み立てて勝てる。一方で下井の押し切りも魅力的だ。5月名古屋、6月京王閣を立て続けに優勝した先行力は半端ない。先手を取ってマイペースでいけるようだと、たとえ背後に山本がいても抜群の踏み直しで振り切ってしまってもおかしくない。
対するは外田心斗が軸の四国勢か。“S級ではまだ力不足だった”とA級で再び一からやり直す覚悟を固めている。とはいえ、S級でもコンスタントに確定板入りを果たしていたし、機動力はやはり非凡だ。援軍は多いし、好機に飛び出せば別線完封は十分だろう。
田中陽平、原田礼とS降りの追い込み型がそろう九州勢だが、肝心の機動型が手薄だ。立部楓真は落車欠場中で完調での出走は難しそう。西連係で増田仁あたりを目標にできるか、地元の中里福太郎の奮起が待たれる。