"地元開催”に燃える嘉永泰
ウィナーズカップ出場組は不在だが、売り出し中の選手、好調な選手が多数参加して見所の多いシリーズだ。だが、熊本主催のシリーズだけに、地元意識で走る嘉永泰斗が主役の座は譲らない。10月に当所で行われた熊本記念を優勝しているのはまだまだ記憶に新しいところだし、近況も申し分なし。初のG1だった全日本選抜で着は快挙と言っていいだろう。自力でS級トップ級を手玉に取ったのだからパワーアップは明白。今回は前記の熊本記念の準決でも連係して1着を取らしてもらっている松岡辰泰も一緒で、再び番手で優位に運ぶか、前で自分でやっても勝てるとみた。
小川真太郎、湊聖二、桑原大志らの中四国勢が強敵。全日本選抜では負け戦の1勝のみに止まった小川ながら、その前は1月高松記念1着、2月静岡記念1着。フレームやシューズを換えた成果が出て車が進んでいた。湊も近況は良好で、高松記念では小川との一緒のレースはなかったが1着と好走し、その後もF1戦で優参が続く。両者の連係は久々になるが、20年の当所記念ではワンツーが2回決まっている。桑原は徳島勢との連係も考えられるが、晝田宗一郎や山根将太ら中国地区の売り出し中の若手がそろう一戦なので、そちらの連係が叶った場合も楽しみ。
椎木尾拓哉が軸の近畿勢も見逃せない。怪我明けの2月高知G3は一息だったが、ここまでには本来の切れ味も戻ってこよう。こちらも中井俊亮が悪くないのに加えて地区の機動型はそろっているので、流れに乗れれば面白い。