渡邉晴が貫禄を示すか
失格2回の事故点が響いて97年後期以来のA級降級となってしまった渡邉晴智。ダービー、高松宮記念杯を優勝した実績を誇る南関のレジェンドも脚力低下を否めない近況だが、A級なら格の違いで勝負できるだろう。息子に続き娘の栞奈のデビュー、僚友の新田康が前期A級で奮闘したことなど発奮材料は多い。優勝した4月伊東MNからきっかけをつかんで上昇一途の能代谷元の存在は頼もしく、しっかり食らい付いていって22年後期Vスタートを目指す。もちろん、前記の伊東から4連覇した能代谷の勢いは本物で、押し切りVは十分だろう。
伊早坂駿一、寺沼拓摩と強力なS降り勢をそろえた関東勢を重視してもいいだろう。寺沼は誘導員早期追い抜きのペナルティーで降格となっただけで、4月川崎記念で2連対するなどS級でも先行基本の攻めでコンスタントに連対していた。差し脚切れる岡本大嗣の東京コンビは有力なV候補となろう。ただ、注目度では伊早坂が一枚上か。攻めが単調で後手を踏むと非常にモロい反面、出切った時のパワーはS級1班まで昇りつめた実績が示す通り。梁島邦友との同乗で番手戦も考えられそうで、久々のA級で好発進を見せられるか。
南関、関東に比べればかなり旗色は悪いが、菅田和宏もA級では自力が通用する。大洞翔平、朝日勇の中部の実力者も最終的に好位を占めれば連対があっていい。