自力自在に藤木裕
断然格上の藤木裕が主役の座を譲らない。失格点をカバーし切れず09年前期以来の降級となってしまったが、特別競輪で優参、記念優勝もあったトップレーサー。近年は予選や負け戦が主戦場になってしまった感はあったが、A級落ちで気持ちにも喝が入った。降級初戦の7月防府は3日間、自力自在にスキなく攻めて3連勝。ここは同じく降級初戦の7月松山を連日逃げて着の佐川翔吾に前を任せるレースとなるか、井坂泰誓、坂本匡洋もいるので割り切って地元勢とは別々で走るかは五分五分か。いずれにせよ集中力高い走りで期待に応えてみせる。
藤木の存在感がいくら大きくても木村佑来、相澤政宏の宮城コンビは軽視できない。木村は今年に入って6V。いつ特進していてもおかしくない選手で、S級に上がっていても活躍が見込めるような機動力を備える。6月を病欠で走っていない点を考慮しても藤木にとっては侮れない相手だろう。
ここに入ると分が悪いが、奥出良、松田大の北陸勢と呼応する谷田泰平や、柿本大貴、平石浩之の関東勢も意地を見せたい。自在戦で売り出す佐々木和紀も間隙を突く。