地元の牙城を守る南修
オールスター直前の開催でトップクラスは少ない。直近4ケ月の競走得点が110点を上回っているのは南修二(112・64)ただひとり。ビッグレースで存在感を示している実力者で、しかも地元選手となれば中心視するのは順当だろう。最近の調子もまずまずで、6月取手記念、7月福井記念で決勝に乗っている。福井記念の二次予選では、野原雅の逃げを差して勝ち星をゲットしており、目標をつかんだ時の捌き、差し脚は相変わらずしっかりしている。同郷の伊藤信以外にも山本伸一、高久保雄介ら近畿の自力型がそろっているので、勝ち上がり戦から有利にレースを進められそうだ。当所で開催された高松宮記念杯は着と不本意な成績に終わっただけに、今シリーズは近畿の大将格として結果を出したい。十八番のまくりには素晴らしい破壊力がある伊藤信。7月函館の決勝では、渡邉一の逃げを早めのまくりで仕留め優勝している。今年は早くも20勝を挙げていて、勝率は5割。タイミングよく仕掛けられればG3初Vを達成しても不思議ではない。6月は2場所病欠した山本伸一だが、7月は奈良、富山と準決で連に絡んでいて戦える状態にある。高久保雄介も7月は小松島記念、函館と続けて決勝に乗っていて自力攻撃が冴えている。
松岡辰泰、伊藤旭の同期生同門コンビも好勝負が見込める。松岡はG1初参戦のダービーで一次予選3着、高松宮記念杯は2日目からの補充出走ながら着と2連対を果たしている。その後も7月福井記念は決勝3着。単騎戦で最終バック最後方とレースの流れには乗り損なっったものの、直線の伸びは光っていた。伊藤もG3での好走が目に付く。6月久留米記念では準決で勝ち星をゲットするヒットを飛ばすと、7月福井記念は準決(未実施)にコマを進めている。両者ともに動けるが、仕掛けは松岡のほうが早いので、年齢が上でも松岡が前で戦うとみるのが自然か。いずれにせよ熊本コンビの動向からは目が離せない。
才迫開、三宅達也の中国勢も軽視は禁物。今期は2班の才迫だが、前期は力強い走りを披露していた。3月前橋で今年初Vを飾ると、5月和歌山は準V。今期も初戦の7月富山では優参は逃がすも1着と2勝を挙げている。16年には向日町で開催されたG3(国際自転車トラック競技支援競輪)を制した実績もあるので、仕掛けがツボにはまった時の一発には注意したい。三宅はダービーで着と2連対を果たしている。一次予選はまくって勝った太田竜、柏野智の3番手から差し脚を伸ばして2着に突っ込んだ。好展開が巡ってくれば連対望める。
伸びの良さが目に付くのは岡本総だ。6月久留米記念で2着とブレイクすると、その後も7月佐世保2着、同月函館着と好成績。好位置キープに成功すれば連食い込みも。