地元の成田和が決める

成田和也
地元のスター成田和也が主役の座を全うする。成田は競輪界を代表するマーク屋だった頃の威厳を取り戻した。北にはS班の佐藤慎、守澤太がいるが、今年の成田は2人にも全く引けを取らない成績。特別、記念の出走が続く中で決勝を外したのは僅か3回というのは驚異的だ。7月弥彦記念は勝った平原康に鋭く迫る準Ⅴ、オールスターも一次予選1、2、二次予選と連を外さず、準決も3着に入って決勝に進出と近況も申し分ない。北の機動型は菅田壱道が7月福井記念を優勝した後は大乱調だが、代わりに成田の弟子の酒井雄多が奮起する。成田の後位も、差し脚目立つ佐々木雄一が固める強力な布陣でラインでの上位独占を目指す。
怖いのは鈴木裕か。3月当所戦で鈴木は成田を破って優勝している。この時の鈴木は犬伏湧の番手に恵まれたが、同県の野口裕史が勝ち上がってくれば好条件で戦える。いざとなれば最近は出していない自力も使って対抗しよう。
杉森輝大の出方も注目される。オールスターでは一次予選2で痛恨の1着失格を喫したが、引き続き状態はいい。記念で連続優参している実力は文句なしだが、前記の当所決勝は杉森も乗っていたが、中団を取り切るまでが一杯だった。自力でとなると今はもう厳しいので、組み立てでどうカバーできるかだ。
取鳥雄吾、大川龍二、久米良らの中四国勢、林大悟、松川高大、瓜生崇智らの九州勢もハマれば好勝負は可能。特に取鳥は7月広島で北津留翼や土生敦、南修を相手に優勝している。その後の落車の影響でオールスターは一次予選を突破できなかったが、ここまでには調整も進みそう。今回のメンバー随一の先行力を発揮なら、後続もしっかりしているのでラインで決められる。