嵯峨昇が率いる地元ライン
上位は互角の激戦だが、地の利も買って嵯峨昇喜郎、坂本周作、新山将史、鹿内翔とそろった青森勢をⅤ争いの中心勢力とみる。本命は嵯峨だ。9月はまるまる1カ月病欠したが、地元戦にはしっかり準備して臨もう。8月当所❷着の初日特選は逃げ切り、決勝もロングまくりで箱田優とワンツー決着、同月小倉1❸着の準決では北津留翼を外併走で封じ込めてからの仕掛けで勝っている。怪我で低迷した時期があったのが嘘のようにキャリアハイの活躍を見せる近況だけに、調子に問題なければ強気な組み立てでそのまま押し切る。嵯峨、坂本と目標に困らない新山は5月当所、8月宇都宮で優勝している。ことらも共同通信社杯での落車の影響が気になるが、戦える状態まで戻していればⅤの期待も持てそう。
注目は9月平塚で新田祐らを破って待望のS級初優勝を果たした北井佑季だろう。6月当所に登場した時は連勝で勝ち上がるも、決勝は深谷知や坂本貴に力の差を見せ付けられた。だが、短期間にさらにスケールアップしている。とにかく出切ってしまえば、驚異的な踏み直しで相手の反撃を合わせ切ってしまう。岡村潤と逆転を目指す。
森田優弥も怖い存在だ。8月函館では諸橋愛を連れて3日間逃げ、準決では諸橋を振り切った。共同通信社杯も着と好成績。積極タイプがそろったシリーズでも先行を覚悟して前々に攻め切れれば一発十分。
岩谷拓磨は卓越したダッシュ力を武器に強敵を襲う。グレード戦でも連対を増やしていて着実に力を付けている。柳詰正宏と波乱を呼ぶか。