酒井拳にⅤ機が到来か
前期のS級戦では同格戦で9勝を挙げた酒井拳蔵。降級した今期は、Ⅴこそ9月岸和田MNの1回だけながら、岸和田の決勝は佐伯辰の逃げを3角まくりで一気に捕らえて圧勝と切れ味はやはり強烈。ここは同郷の福元啓太や石塚慶一郎らとの連係が叶いそう。終回を番手で回る展開なら、勝機は逃がさない。福元は先行基本の競走で着実に力を付けてきた。まだレース運びに安定感がないが、8月武雄は完全優勝していてパワーは一級品。成績はうなぎ登り。近畿ラインの先頭で戦うなら主導権は譲るまい。石塚は5月に特班を達成すると、7月松阪MNでは藤田周、猪俣康らを破って早くも1・2班戦初Vを飾っている。福元と同じくまだ粗削りながら、自慢の快速を発揮できれば好勝負に持ち込める。
後藤悠を先導役に、高谷雅彦、三浦雄大が北勢も強力。中でも大ベテラン高谷のまくり兼備の差し脚の切れはこの年にして進化しているかとうならされるもの。降級した今期はやや波がある成績ながら、7月函館MNで準Vなど、先行基本の積極的な走りで奮戦している後藤が好スパートを決めれば再びV機が巡ってくる。7月向日町で完全優勝している三浦も含めてラインで上位独占も。
関東勢は伊早坂駿一が不振で機動型でやや見劣りするが、地元の今井聡が9月函館でⅤなど元気一杯。持ち味の自力自在戦で台頭には警戒を要する。追い込み型には渡辺航平、高橋広大。高橋は6月に2Vを飾っていて、今期の戦績も上々と差し脚が冴えている。
堅実な上田裕和も近畿勢との連係も視野に入る。好位確保できれば連対望める。