古豪復活の成田和
各地区に強豪が分散していてⅤの行方は読みにくいが、東日本を代表する追い込み型としてタイトル争いの最前線にいた頃の威厳を取り戻した成田和也に本命を期待したい。今年は全日本選抜、ウィナーズカップ、高松宮記念杯、オールスター、競輪祭とビッグレース5大会で決勝に進出。賞金ランク11位とグランプリ出場もあと一歩だった。同県同期の僚友・山崎芳仁ら北日本の機動型の勝ち上がりを願いつつ、いざとなれば自らのレース判断と卓越した差し脚で活路を切り開こう。
森田優弥、武田豊樹ら戦力が最も整っているのは関東勢だ。先導役の森田は競輪祭で準決失格の憂き目も、気持ちの強い選手なので、引きずることはないだろう。長い距離を踏んでの勝負もいとわないし、ヨコの動きにも定評がある。ここもレースを支配してラインで上位独占に導くことも十分。
注目は山口拳矢だろう。度重なる落車でリズムを乱してG2優勝があった昨年のような勢いは感じられないが、記念やビッグを含めて高いレベルで成績をまとめているし、F1戦では4回優勝している。ダッシュ、スピードを生かした納得のレースで強敵を倒し、年末のヤンググランプリに弾みを付けたい。
鈴木裕が復調なら、10月松山でG3初優勝を飾るなど乗っている福田知也との南関勢も脅威となる。