強豪そろうも深谷知が中心
ジャパンカップ×HPCJCということで元ナショナルチームの中心メンバーだった渡邉一成、深谷知広が参戦する。本命は深谷だ。競輪に専念するようになって22年は8月小田原記念を含めて5V。移籍から2年経って静岡の練習環境の下で周りにいい影響を与えるだけでなく、自身も磨いていっている。ケタ違いのダッシュで繰り出すカマシ、まくりが主戦法だけに後ろが離れてしまったりのリスクは常に付きまとうものの、短走路の当所ならどうあれ力で押し切ってしまう可能性が高いだろう。また、新年の深谷は何が何でも自分が前で自力勝負だけでなく、より柔軟なレーススタイルを模索していくことを考えているので、地元の根田空史との折り合いは注目されるところだ。フレームを戻して調子上向きな根田もVを狙える状態で、別線でなく両者ですんなり組めれば強力無比な南関ラインとなるが果たして。
ラインの総合力なら、吉澤純平、神山拓弥、中田健太の関東勢だろう。吉澤は落車が多くて体調の不安は常に拭えないが、12月高松記念で準Vなど高いレベルで戦績をまとめているので軽視は絶対に禁物だ。自分が前で戦うレースなら前々好位キープからのまくり勝負が基本。組み立てがハマればラインで上位独占は十分だろう。
渡邉、伏見俊昭の福島コンビもVを争う。一時期は体調を崩して苦戦した渡邉ながら、昨年終盤になって盛り返してきた。スピードある自力攻撃の威力はまだまだ衰え知らずで、仕掛けのタイミング次第でアタマ取りが見えてくる。また、北日本には近況良好な坂本貴史もいる。同乗して前を任せられるようだと渡邉は一層有利に運べそうだ。
佐々木豪、宮本隼輔が先陣を務める中四国勢の連浮上もあっていい。香川雄介、山下一輝とマーク陣もしっかりしているので侮れない勢力だ。ようやくスランプから抜け出してきた中川誠一郎の一発にも注意。