実績優る吉田拓がきっちり
そろった関東勢から優勝者は出るだろう。本命はもちろん、吉田拓矢だ。1年でS班の座を明け渡したものの、22年は記念をV3と堂々たる実績を残した。競輪祭で連続落車したダメージで以降は欠場が続くが、立て直して新年を迎えられればF1戦で敵はいない。佐々木悠葵が記念初優勝した12月高松記念のように大きく関東でまとまる事も考えられるが、基本的には切れを生かした自力自在戦でV獲りだ。競輪祭で吉田とともに落車し、同じく以降は欠場している杉森輝大がリベンジのワンツー決着で悪い流れを完全に断ち切る。佐々木は茨城勢との連係ならラインの先導役を務めることとなろう。ダッシュを利かせた積極策で別線を沈黙させる。
地元のレジェンド吉田敏洋からも目が離せない。昨年の手術や年齢の影響もあって自力ではさすがに厳しくなっているが、ヤンググランプリにも出場と22年は躍進を遂げた橋本優己という頼もしい味方がいる。地脚を生かした積極策でV2、G戦線でも決勝に乗るなど存在感を発揮とS級で予想を大きく上回る活躍を見せた橋本次第では吉田の通算500勝のメモリアルに大きく花を添えることとなる。ライン3番手も岡本総がしっかり固めて吉田を盛り立てる。
松谷秀幸は自力ではもう厳しく堀内俊介や蒔田英彦の勝ち上がりが待たれるが、駄目なら関東勢分断も視野に入れた前々戦で吉田らに抵抗したい。落車が続いた影響でまだ本調子とは言い難いが、そろそろエンジンが掛かってきてもいい頃だ。
22年後期は8月函館G3、11月京王閣で優勝と坂本貴史も動きが軽快だ。竹内智彦らを連れて積極的に仕掛けて出ることも考えられるだけに怖い存在と化すことも。
差し脚切れている神田紘輔ら近畿勢も軽視禁物だ。