眞杉匠に強敵がそろう
眞杉匠、武田豊樹の関東コンビがV争いの中心だ。関東を代表する先行型としての評価を揺るがぬものとした眞杉は12月向日町、そして23年初戦の1月取手とF1戦を連続優勝中。取手は相手にも恵まれ、3日間逃げて❶着だった。太田竜馬、嘉永泰斗、北井佑季ら同じ機動型の強敵がそろうシリーズでも自分のレースで押し切ってしまうか、今年のグレード戦線を占う意味でも見逃せないシリーズとなりそう。眞杉が勝つレースなら上昇気配の武田もしっかり続いて関東ワンツー決着といこう。
怖いのが嘉永が軸の九州勢だ。タテヨコ隙なくアグレッシブに攻める競走スタイルを確立した嘉永には勢いがある。12月豊橋を完全優勝すると、伊東記念も3連勝で決勝進出と白星ラッシュだ。地元の阿部将大が勝ち上がってくれば盛り立てながら、本来の自力勝負なら別線のペースを許さず一撃を決めてきそう。1月高松を準Vと新年好スタートを切った同県の塚本大樹が食い下がる。
ここのところピリッとせず、暮れの平塚では落車もしている太田の巻き返しも見ものとなろう。スーパーダッシュで主導権を奪い、そのスピードのまま敵を黙らせてしまう太田ならではの走りが見られるか。度重なる落車にも崩れない驚異的なタフネスぶりを誇る香川雄介との四国コンビもやはり見逃せない。
北井もV争いに参戦。グレードレースでも優参が続くなど注目の存在になってさすがに簡単にマイペース先行とはいかなくなったが、包囲網を突破して先手を奪えばやはり強靭な掛かりで粘り込んでしまう。1月立川記念で優参した岡村潤らとの南関ラインで旋風を巻き起こす。
大槻寛徳、竹内智彦の宮城勢はスジの先行目標が見当たらないが、先手、先手へとうまく立ち回って連突入は十分。