混戦で小林泰に期待
ダービーの裏開催なので、傑出した選手は見当たらない大混戦。V候補は十指に余る感じだが、小林泰正に本命を期待したい。昨年8月の落車から調子を崩した小林だが、今年に入って好調時のような攻撃的なタテ攻撃が見られるようになってきた。松本貴の逃げを6番手まくりで飲み込んだ2月伊東の初日特選の走りなど抜群の加速力だったし、混戦必至の一戦なら的確なタイミングで仕掛けて出て、昨年7月奈良以来となるV奪取があっていいだろう。しかも、番手が芦澤辰弘なら大幅戦力アップとなる。芦澤は今年の連対率46%という数字が示す通りの堅実ぶり。ヨコの仕事だけでなく、まくりが出るほど差し脚も切れているので、小林が勝つレースなら芦澤にもV機となろう。
まだまだ復調途上の吉田敏洋だが、それでも3月伊東の準決では中西大を利して和田圭、横山尚らを撃破するなど成績をまとめてくるところはさすがの貫禄。目標があってのレースが多くなったのは年齢的に当然だが、まくりの威力は健在なだけに、今回の相手なら一気に飲み込んでしまっても不思議ない。
兄の龍を追って着実にランクを上げてきているのが佐々木眞也だ。嶋津拓弥や田中晴基に前を任せられれば強気に前々に攻めていくだけ。2月静岡記念で決勝に乗った後も、2月伊東2❷着、3月小田原1❼着と結果を出しているので、待望のS級初Vまで期待できそう。
嵯峨昇喜郎、伏見俊昭、庄子信弘の北勢も差はない。嵯峨は夏頃からの快進撃の勢いがなくなってしまったので、結果を出して盛り返していきたい。変に構えたりせずに緩んだタイミングで思い切って踏み込めばあっさり押し切ってしまうシーンが見られるかも。