宮杯覇者の古性優が登場
ダービーは2場所欠場し、1カ月半の欠場明けだった古性優作。底力を発揮して決勝には乗ったものの、動きはやや物足りなかった。だが、富山全プロ記念では初日優秀、ゴールデンレーサーを連勝。高い修正能力を示して力強い走りを披露した。そして、高松宮記念杯は西一次予選1で落車のアクシデントに見舞われながら底力を発揮、西一次予選2では松本秀の逃げを上がり11秒2の快速まくりで仕留めてリカバリーに成功。西二次予選、西準決もまくり連勝し、決勝は脇本雄の番手を生かして大会連覇を達成した。気力で乗り切った地元での激闘の反動がなければ中心視は順当だ。
関東の大将格である平原康多は、4月武雄記念の準決で落車。5月はダービーをはじめ3場所欠場した。復帰戦の高松宮記念杯では東一次予選1を吉田拓の逃げに乗って3着、東一次予選2は先手を奪った眞杉匠を利して1着で青龍賞にコマを進めた。だが、青龍賞でまた落車の不運に見舞われ、以後は欠場を余儀なくされた。眞杉匠、佐々木悠葵など関東の自力型がそろっているので、落車の影響がないようなら。主役を演じる可能性も大いにあるが…。眞杉は順調に来ている。今年は5月宇都宮記念を含め、早くも4Vを達成。高松宮記念杯でも先行力を猛アピール。一次予選は2着、5着で勝ち星はなかったものの、しっかり主導権を握っている。関東の先頭を任されれば強気に攻める。佐々木は地元記念Vに闘志を燃やす。昨年12月の高松記念では、関東4車連係で眞杉の逃げに乗って記念初Vを飾っている。再現があってもおかしくない。
もう一人のSS班である佐藤慎太郎は、ベテランならではの安定プレーを披露している。今年はまだ優勝には手が届いていないものの、ダービー決勝3着など、獲得賞金ランキングは第3位(6月18日現在)に付けている。高松宮記念杯でもいい仕事をしながら❷着の準V。一次予選1でワンツーを決めた小松崎大地、一次予選2で連独占した渡邉一成の存在も心強いし、高松宮記念杯でも目立った鋭い差し脚を発揮して首位に躍り出る場面は考えておきたい。
高松宮記念杯を着で終えた深谷知広。先行はしなかったものの、最終日は上がり10秒7で一気にまくって前団を飲み込むなど自慢のスピードを遺憾なく披露した。当所は11年の高松宮記念杯で、初タイトルを獲得したゲンのいいバンクでもある。タイミングよく仕掛けられれば好勝負に持ち込める。
ダービーでは3年連続の決勝進出を果たし、準Vと気を吐いた清水裕友。その後は富山全プロ記念着、高松宮記念杯故欠着とあまり流れは良くないが、鋭いダッシュを効かした自力攻撃は破壊力満点だ。一発には注意したい。清水にはベテラン香川雄介が続くか。ダービーで決勝進出、高松宮記念杯では白虎賞に乗るなど好調をキープしている。