そろいにそろった近畿勢
山田久徳、村上博幸の京都コンビに、地元の稲川翔と一線級がそろった近畿勢がV争いをリードする。本命は稲川に期待する。近畿には他にも小森貴大、山本伸一もいるので勝ち上がり次第で連係の形も変わってきそうだが、稲川は与えられた位置でベストを尽くすだけ。高松宮記念杯で表彰台入りを果たすなど実力、存在感は際立っているので最後は鋭脚を伸ばして勝ち負けに持ち込もう。もちろん、京都コンビを近畿の軸として評価してもいい。記念2回を含め5回優勝した昨年の実績を考えれば、今年に入って優勝がないのは物足りない山田だが、持ち味の自力自在戦でF1戦なら常にV候補に挙げられる。村上も高松宮記念杯では着と4度の確定板入りで、準決に進出と実力は健在。稲川と並んでシリーズをリードする。
近畿勢に立ち向かうのは、皿屋豊、川口聖二の中部コンビだ。稲川も認める機動力を誇る皿屋は7月高松を❶着のV。初日は逃げ切り、決勝は久田裕-石原颯で二段駆けした四国勢を逆転した。川口との連係なら皿屋が前の可能性の方が高いか。いずれにしても仕掛けのタイミングや組み立て次第で波乱を呼ぶ可能性はある。
松本秀之介、中村圭志の熊本コンビに柳詰正宏の九州勢も見逃せない。先導役の松本は7月大宮で完全優勝したばかりで、決勝は好スピードでまくってきた小林泰を合わせ切っての逃げ切りVと見事な内容だった。ここも思い切った走りで旋風を巻き起こすかも。