先行力を買って溝口葵
脚力拮抗の混戦も、最も魅力的なのは溝口葵の先行力だ。7月別府MNでは小西晴の引き出しを受けて待望の1・2班戦初Vをゲット。この一戦は例外的で、普段は徹底先行を貫いているのは周知の通り。自分は勝てなくても別線を完封してラインの選手の勝利には数多く貢献していて、直近の立川の初日特選でも西浦仙にメモリアル500勝をプレゼントしたばかりだ。大西祐、石口慶多と別線の主力の機動型はまくりタイプなので、いつも通り主導権を奪って、あとはどこまで粘り込めるかだ。S降りのベテラン山田雅之や渡邊健が援護役となる。
戦歴重視なら大西から。降級の前期はV2、今期も初戦の7月別府を完全Vと好スタートを切った。タイミング良く仕掛けてスピードに乗ってしまえば容易には止められない。近藤誠二が大西にマーク。橋本凌汰が調子を上げていて、高津晃治を連れて溝口に力勝負を挑んでいけば、まくり勝負の大西にはさらに流れが向きそう。
4月平塚で優勝して以降は決勝での着が悪いのが気になる石口ながら、準決はずっとクリアしていてタテ攻撃の破壊力に陰りは見られない。緩んだタイミングを逃さずに仕掛けていければ一発は十分だろう。
九州勢は積極果敢な林昴が決勝に乗ってくれば。