篠田幸と石田典の力比べ

篠田幸希 欠場
オールチャレンジのモーニング7。今期デビューの123期に、先輩期の実力者も加わっての激しいV争いが予想される。特に篠田幸希と石田典大の関東両者の力比べはシリーズ最大の見ものとなろう。本命には篠田を推す。アマ時代には数々の大会で優勝を遂げ、養成所での成績も最多勝を挙げて3位だったエリート。本デビュー後も7月弥彦こそ後に特班した牧田悠を捕らえられずに準Vだったが、その後は同月函館、8月小田原を連続V。函館決勝は上がり10秒9で豪快にまくって石田を下し、小田原決勝も出口謙らとの同期対決を快速まくりで制した。ここまではしっかりしたラインで戦えることが少なかったので早い仕掛けはあまり見られないものの、踏み出してからの加速は半端ない。敵から包囲網を敷かれても突破して人気に応える。上越ラインの小榑佑弥は勝ち上がれば篠田マークでVを目指そう。スピード不足で121期の出世争いには出遅れた小榑だが、6月弥彦で待望の初Vを達成するなど形になってきている。この弥彦のVは長谷川飛の番手から手にしたもので、ここも篠田の踏み出しに集中する。
石田はデビューするや予想を大きく上回る活躍ぶり。パワーリフティング出身で自転車歴はなく在所順位は55位だったが、7月立川、弥彦、8月宇都宮と全て連勝で勝ち上がって決勝も3着、2着、3着。そして、4戦目の青森で待望の初Vを3連勝で飾っている。勝ち星の8割が先行とレース内容も申し分なく、函館の決勝も篠田にはまくられたものの逃げて2着。本人も手応えを感じているはずで、篠田の最大のライバルとなろう。
北勢は格上の菅田謙仁が軸。自力自在戦で新人に何ら見劣りしない戦績を残しているし、小笠原一真が追加あっせんになったのは心強い。小笠原も本デビューから決勝は外していないし、決勝でも後続の選手の勝利に貢献すべく気風良く逃げまくっている。
遠征の中原航大も侮れない。決勝では大きい着が続くが、勝ち上がりはオール連対。準決は同期対決を制していて、養成所の能力評価で3回全てAだった素質の高さは十分感じさせている。
南関勢は望月嘉人が先導役。適性出身で経験の浅さは否めないものの、予選、負け戦では連を外していないように脚は他の同期に見劣りしない。格上の安藤宜明や赤井学の援護でどこまで抵抗できるか。