伊藤裕がV回数を伸ばす
降級してこれまで戦った中でも一段と相手は強力だが、伊藤裕貴が貫禄を示す。前期まで9年間S級を務め、昨年までG1を走っていた選手だけにA級ではモノが違った。降級5場所で3Vをゲット。中でも短走路は今期3場所目で戦い方は最早体に染みついている。後手を踏めば致命傷になるメンバー。後手を踏まない組み立てから早めに仕掛けて決着を付ける。中部の援軍は手薄なので、中近で中野智公が伊藤に食い下がるか。
長田龍拳、海老根恵太の南関勢は本来なら文句なく本線となる勢力だ。長田も8月平で降級後3V目を3連勝で達成とパワー全開。得意のブン回しのレースで伊藤をも完封は十分ありえる。ただ、平の決勝でゴール後落車していて怪我の回復具合が気掛かり。戦える状態なら、堅実無比な海老根との上位独占は希望が持てるが…。
長田が本調子でなければ、小池千啓に、地元の矢島一弥が続く関東勢が伊藤の相手だ。5月宇都宮を最後にVこそない小池だが、一時のスランプを脱して力をしっかり発揮している。元々が超積極タイプだっただけに、短走路で仕掛けをためらうことはないだろう。小池のペースになれば、鋭脚誇る矢島にとっては絶好の出番到来となる。