層の厚い関東勢を重視
中村隆生、松崎広太の栃茨の機動型に、山口多聞、丸山直樹、小沼良の地元ラインと層の厚い関東勢から勝者は出そう。新鋭の松崎、年若い中村。組むとしても前後は流動的だが、S級実績もありキャリアで優る中村を本命視する。番手戦となると未知数ながら、本来の先行主体の競走で今期はV1、準V3回と申し分ない成績を残している。優勝した8月青森は会心のカマシを決めていた。松崎は123期のトップランナーとして特進初戦の9月取手でいきなりV。9月平では1着と瀬戸晋にまくられて決勝を外したが、全力で抵抗する菊池翔を強引にねじ伏せて先行した結果でまだまだ評価は下げられない。どうあれ有力なV候補だろう。
山口が率いる地元ラインを重視してもいい。山口は4月四日市からVからは遠ざかっているが、連勝での勝ち上がりが6場所続くなど決勝はほぼ外していないように栃茨勢とも互角以上に渡り合える。その山口の主導権ならマーク陣の出番。丸山は前期S級でも勝ち星があった選手で降級の今期もV歴があるし、小沼も相変わらず安定した成績を残している。長い直線を利して差し脚発揮の場面がありそうだ。
仁藤秀、大木雅也の静岡コンビ、近藤夏樹の南関勢が関東勢に対抗していく。仁藤も9月平塚MN、宇都宮MNを連続準Vと近況は良好。ダッシュ鋭いカマシ、まくりには威力があり、仕掛けどころの多い長走路なら出番を作れる。また、近藤も8月立川を完全Vなど降級後はさすがの存在感で静岡コンビと別でも一発が怖い。
猪狩祐樹もV候補の一角を占める。筒井裕との二分戦になった9月取手決勝はカマして準V。最後はタレたが、一時は後続を引き離しており、破壊力あるタテ攻撃は健在だ。展開がモツれると一撃を決めてくるかも。
さらに遠征の中近勢にも徳田匠や高橋成英がいる。徳田は6月平塚、8月小倉を逃げ切りVと強地脚の持ち主。高橋も8月小田原を豪快にまくってVなど動き軽快で、激戦に拍車をかける。