南関勢が中心も強敵がそろう
遠征勢も含めて各地区に強豪がそろったシリーズだが、望月一成、渡邉晴智、小埜正義の南関ラインがあまりに強力だ。本命の望月は降級2場所目の7月前橋から怒涛の6場所連続V。その中には木村佑らを破った8月当所も含まれる。決まり手の半数以上は先行ながら非常に冷静にレースを運んでいる感じで、ライバルの同型、後続の強豪の追撃も退けてさらに優勝回数を伸ばしてきそうだ。渡邉も降級の今期は4Vと闘争心は全く衰えていない。チャンスは確実にモノにしており、望月の仕掛けが早まれば鋭く差し脚を伸ばしてこよう。小埜もまた格上の存在だ。今期はV2で、決勝で着外になったのは僅かに2回しかない。自分でやっても勝負になるタテ脚を持つだけに、静岡コンビの後ろからのレースになっても直線長い当所なら踏み出すポイント次第でアタマまである。
山本修平、吉田裕全の地元埼京コンビが南関勢に全力で立ち向かう。山本も今期V4と線が細かった以前とは完全に別人だ。優勝の中には番手を回ったレースも含まれるが、A級屈指の先行型である村田祐の逃げをホームからのロングまくりでねじ伏せた7月函館など圧巻だった。好機に仕掛けてスピードに乗ってしまえばの期待を持てる。
遠征の真鍋智寛も本来なら本命を背負う精鋭。直近の10月高知MNは❷着と未勝利に終わったものの、3日間先手を握って勝負しており気配は上々だった。通算100勝を10月奈良のVで決めた山本拳也や、場合によっては片山智晴の援護も受けられそうで、脅威の勢力だ。
さらに藤根俊貴もV争いに加わってくる。降級後の戦績では主力の中でやや見劣りするが、元S級1班の自力型だ。仕掛けがツボにハマれば波乱を呼ぶ。