一丸尚が軸の九州勢
力が拮抗してどの地区から優勝者が出ても不思議ではない今シリーズの主役には一丸尚伍を推したい。中距離ナショナルチーム上がりの一丸は3月武雄MNで❶着と今年初V。同地区の機動型の堀川敬の番手を回っての優勝だったが、快速まくりで迫る城戸俊を退けて勝機をモノにしていた。今期に入り決勝を一度も外しておらず、病欠が続いた昨年末からしっかりリズムを取り戻した。ここは本来の自力で戦うが、いつでも長い距離を踏んで勝負できる強地脚でV争いの中心となる。一丸の番手有力な寺崎祐樹もキレのある差し脚で直線勝負に持ち込みたい。九州には浅見隼と佐藤健太の福岡コンビも控える。移籍してきて名前を売っていきたい浅見次第では、タテ脚が冴えて成績急上昇の佐藤にチャンスが巡ってくるかも。
この九州勢に対抗するのは重倉高史だ。重倉は1月小松島、3月川崎と今期2VとさすがにS降りの貫禄。一撃の破壊力も健在だが、今は必ずしも自力にこだわるだけでなくて小松島の優勝のように間隙を突いての自在戦も見せる。総合力の高さを示して、マーク巧者の中川勝貴と上位独占を狙う。
今村麟太郎と野本翔太の高知コンビもV候補から外せない。今村は3月地元の高知❶着、別府MN❶着と目下連続優勝中で乗りに乗っている。高知の決勝で新鋭梶原海のまくりを追ってのまくりで逆転すると、別府の決勝もバック最後方から矢のようなまくりを放って決着を付けた。好機にスパートしてVには大いに期待。