波に乗る中川聖が主役
今年3Vを飾っている中川聖大が主役の座には最も近いか。今期1班に昇班した中川は昨年とは見違えるほど仕掛けの精度を増し、2場所連続完全優勝してS級特進にも挑んだほど。ただ、長い距離を踏むと末の粘りに欠くケースが目に付き、やや展開には注文が付く感じだ。福岡には機動型として上野恭哉もいるが、自在な組み立てが板に付いてきただけに、中川に前を任せると見る方が自然だろう。抜群の安定感を誇る名川豊が3番手を固めて福岡ラインが盤石の態勢を築くか。
九州別線で利根正明、本郷雄三も見逃せない。利根正明も地元は譲れない。利根は長らくVからは遠ざかっているが、1着は多いし、最近は決勝にも乗れていてやるべきことはしっかりできている印象がある。流れで先行でも得意のまくりと使い分けて意地を見せたい。5月大宮❶着のVがある本郷も優勝候補の一人に挙げられる。自力の脚もまだ残しているが、ここは地元の利根を盛り立てつつ差し脚で勝負しよう。
片桐善也と山崎輝夫の関東勢がそろった九州勢に立ち向かう。片桐は本来の自力戦ではなかったものの5月福井❶着で優勝。続く6月小田原も❻着と着実にパワーアップしている。自分のペースで駆けられれば波乱を呼ぶ。