地の利を買って大塚英
S降りの実力者が集まった南関勢がV争いの中心となりそう。地元の大塚英伸の差し脚に期待したい。2年間でA級に逆戻りとなってしまったが、ベテランマーカーとしてS級でも変わらず存在感を発揮し、競走得点は100点を超えていた。5月の宇都宮では2❺着で久しぶりに決勝進出も果たしていた。以前のような驚異的な直線での伸び脚は期待できないにせよ、小林稜武、太刀川一成の千葉コンビの後ろからでも十分に勝負になる。先導役の小林はS級では一息不足の感があったが、降級初戦の7月青森では早速決勝に乗ったように機動力上位の存在。小柳智、幸田望を出させない打鐘先行で2着に粘り込んだ準決の内容は秀逸だった。太刀川一成は降級初戦の7月大宮を着。優参には失敗も差し脚は健在でここは絶好のVチャンスとなりそう。
新鋭・斉藤樂も互角に戦えるだろう。昨年12月に特班した斉藤は1・2班戦でも決勝をほとんど外していない。4月松阪1❶着で初Vも獲得していて、22歳の若手機動型が今節も大暴れする。三浦雄大が斉藤をマークする。
利根正明、本郷雄三、佐藤健太の九州勢からV候補が出てもおかしくはない。利根はムラな戦績だが、援軍がそろえば、仕掛けるべきところでしっかり仕掛けるだろう。本郷は1月松戸MN、4月大宮で前期は2V。出方は流動的だが、番手戦でも自分でやっても一発がある。勝負所で好位に切り込んでいったり、マーク戦一辺倒ではない佐藤も乗れているだけに怖い。