責任感が増す犬伏湧

犬伏湧也
犬伏湧也がただ一人のSS班としてV奪取に邁進する。共同通信社杯は着と二次予選敗退に終わったものの、富山記念着、9月岐阜記念着などG3では自慢のスピードを遺憾なく発揮している。先行有利のバンクなので、主導権さえ握れば好勝負に持ち込める。4月にSS班に上がって初Vの地はここだ。佐々木豪が犬伏とタッグを組む。成績にはやや波があるものの、オールスターではまくりで2連対。仕掛けがツボにはまった時の自力攻撃には素晴らしい破壊力がある。犬伏の番手を無風で回れればG3初Vもありそうだ。中国勢の自力型が手薄のここ、岩津裕介は四国勢との連係から上位進出を目指すか。ベテランながら差し脚に陰りは見られず、オールスターでは決勝に乗り、その後も白星を重ねている。

深谷知広
パワーなら深谷知広も全く引けを取らない。今年はG3、F1戦でそれぞれ2Vを飾っているし、最近の調子も良好。オールスターは準決4着で惜しくも決勝を外したが、ドリームレース、シャイニングスター賞はいずれも2着と好走。8月松戸記念の決勝でも岩本俊を地元Vに導く逃走劇を演じ、共同通信社杯は3連勝して決勝に乗った。トップクラスの機動型が少ない開催なら好発進を決めて圧勝するシーンも十分だろう。南関の追い込み型が不在の場合は佐藤慎太郎、和田圭の北日本勢が深谷に続くか。共同通信社杯での落車で膝を痛めた佐藤だが、そこまで徐々に戻してきていた印象だ。出走ならベテランならではの走りで連食い込みは考えておきたい。和田はサマーナイトで決勝に進出し、共同通信社杯でも3度の確定板入りとビッグレースで存在感を発揮している近況だ。深谷との連係が叶えば絶好のチャンスとなりそう。

山田久徳
古性優作が欠場となり、近畿勢は大駒を欠くこととなった。それでも山田久徳、小森貴大、三谷竜生、稲川翔らが結束して立ち向かう。共同通信社杯はパッとしなかった山田久だが、オールスターは着。準々決勝Aで敗退も3連対と好走した。地元のエース格として一段と気合が入る。好位置占めれば連対望める。共同通信社杯で決勝に乗って時の人となった小森。ただ、決勝はチャンスのない近畿ライン5番手回りだった。周りを認めさせるにはこういう場で実績を積み重ねるしかない。持ち味の自力自在戦で結果を追求する。さらに当所記念3Vとホームバンクで実績を残している三谷にも期待できそうだし、直前の落車の影響がなければ稲川も与えられた持ち場でしっかり役割を果たす。
ラインの総合力では劣勢の九州勢だが、攻め口多彩な山田庸平には注意したい。今年はビッグレースで優参はないものの、G3で2V、準V2回。自在戦を奏功させての一発魅力だ。