超速誇る脇本雄がV最短

脇本雄太

古性優作
今年のビッグレースは近畿勢が席巻している。脇本雄太が全日本選抜、高松宮記念杯の2冠、古性優作はウィナーズカップでV、オールスターでは寺崎浩平がタイトルホルダーの仲間入りを果たすと、共同通信社杯は南修二がビッグ初Vを達成した。とにかく圧倒的な戦力を誇っていて、オールスターは4名、共同通信社杯では5名、決勝に送り込みレースを支配している。今シリーズも近畿勢が有利にレースを進めるとみた。中心となるのは脇本だろう。10月京王閣記念では、上がり10秒台の超速まくりを連発。決勝は最終1センターで落車が発生し、金網付近まで大きく避ける不利がありながら、バック線からスパートして前団を飲み込んだレースは圧巻だった。当所での親王牌は18、20年と2回制していて相性もいい。もちろん、大会3連覇を目指す古性も有力な優勝候補だ。サマーナイトで落車した後は、なかなか調子が上がってこない印象もあるが、オールスター、共同通信社杯と決勝を外していないのは底力の証明だろう。好展開をものにしての3連覇は十分。寺崎は共同通信社杯着。勝ち星こそなかったものの、先行で勝負するレースが多かったのは自信の現れか。近畿の先頭を任されれば強気に攻める。ベテラン南も充実している。直近4カ月の3連対率は約87%と素晴らしい数字た。近畿勢が主導権を握れば好勝負に持ち込める。

郡司浩平
ラインの総合力なら南関勢も見劣りしない。郡司浩平、岩本俊介のSS班をはじめ深谷知広、松谷秀幸、松井宏佑とそろっている。今年の郡司は記念で6Vを達成しているものの、G1は高松宮記念杯の決勝3着が最高の成績。そろそろG1でも主役を演じたい。深谷も今年のビッグレースは4回優参を果たしているが、全日本選抜の3着がベスト。更に上の結果を出したいところ。
地元地区の関東勢では眞杉匠、吉田拓矢、佐々木悠葵らに期待がかかる。特に眞杉と吉田はビッグレースでの連係実績が豊富。ダービーは吉田がVで眞杉は準V。サマーナイトでは眞杉がVで吉田は準Vでワンツーを決めている。柔軟性を兼ね備えた眞杉の自力攻撃が奏功すれば、関東勢で連独占は大いにあろう。
清水裕友、松浦悠士の中国勢と、犬伏湧也、松本貴治の四国勢が一枚岩になれれば強大な戦力となる。中でも非凡なスピードを活かした自力攻撃が冴え渡っている犬伏は侮れない。9月向日町記念in奈良では、SS班となって初Vを飾っている。なかなか成績が安定しない清水だが、4月高知記念、9月岐阜記念のVは、いずれも犬伏とタッグを組んでのものだった。犬伏が先手を奪えば、中四国勢が優勝をさらう場面も。
北日本勢では新山響平、菅田壱道、中部勢では山口拳矢、浅井康太らが上位進出が見込める。