検車場レポート
山中 秀将 千葉 95期 |
青板のバックから早めに上昇を始めた簗田一輝は、赤板で先頭に立つと慌てることなく別線の動きを確認しながらじっくりとフルアクセルへの態勢を整える。南関勢に合わせて動いた天田裕輝が中団、原田研太朗は7番手に置かれる。打鐘の3コーナーからグングンとペースアップした簗田が逃げる。原田が最終1センターからまくりを打って、合わせて天田も踏み込む。間合いを取った山中秀将は、車間を詰めながら番手発進。天田のまくりは小原太樹の横までで、山中が軽快にゴールを駆け抜けた。
「簗田はジャンから徐々に踏んで行けば、ホームでカマシも来づらいと思っていた。そしたら落ち着いてそういう風に踏んでくれました。自分は(逃げる簗田との車間を)少しずつ詰めて、(別線に)タイミングを取らせないように(番手から)踏みました。冷静にできた。ギアを換えていくなかで、うまくいっていると思います。(2日目から)初めて使っている(3.93の)ギアも違和感がないんで悪くないと思います。浅井(康太)さんのデキがすごくいいですね、でも(決勝は)負けませんよ」
山中に続いた小原太樹は、天田との併走を凌いで2着をキープした。
「ラインのおかげですね。自分は付いてただけです。地元だし気持ちも入ります。連日、なにもしてないけど、離れることはないと思います」
原田の踏み出しに遅れた大塚健一郎だったが、最終3コーナーから内よりを進出。直線でもコースが空いて3着での優出もその表情は険しい。
「見ての通りです。(原田に)離れてしまっているので…」
肝の据わったペース配分で逃げた簗田一輝は、汗をぬぐいこう振り返る。
「天田さんは中団取りの動きだったし、落ち着いて駆けることができました。山中さんも後ろで落ち着けっていう感じだったんで、自分がやることはやれました」