検車場レポート
石井 貴子 千葉 106期 |
トライルを制した3人が内枠を占め、トライル3着の石井貴子は外の6枠。周回中は好位が望めそうにはなかったが、思わぬ形で児玉碧衣の後ろが転がり込んだ。
「外枠なんで、後方から組み立てようと思ったけど。児玉選手が下げて来た」
打鐘で児玉が先行態勢を取って、2番手は飛び付いた内村舞織と石井の併走。山原さくらが思い切ってカマすと踏み出しで内村を制して、外の高木真備にも踏み勝ち石井が児玉の後ろをキープした。逃げる山原の2番手から児玉がまくりを打ち、外から太田りゆが好スピードで襲い掛かる。冷静に間合いを取って太田との併走から踏み場を確保した石井が、渾身のハンドル投げで児玉を交わした。
「最後まで踏み切ったけど、ハンドルを投げた時には(児玉を)差せたかわからなかった」
昨年のグランプリでは選考期間の獲得賞金7位も、違反点数の累積で出場がかなわなかった。そのグランプリと同じ舞台の平塚で、石井が歓喜のシャンパンファイト。
「5カ月前はここを走ることができなかったけど、こうやってシャンパンファイトができているのは幸せです。去年は中盤から後半にかけて、自分自身が変わらなきゃと岐路に立たされた。これからも一本、一本、目の前のレースに集中していきます」
カマした山原を絶好の2番手で射程圏に入れた児玉碧衣は、最終2コーナー手前からまくるも直線半ばで失速。
「(最終)2センターから4コーナーですごい風が来て、そこで踏ん張れなかった。バリキツかった。なにが足りないのか全然わからない…」
高木が外に浮くと鈴木美教は、石井の後ろにスイッチ。最終2センターでは石井の内に進路を取ったが脚を余しての3着。
「3着に入ったけど、なんか納得がいかない。(最終)4コーナーでまだ力があって外を踏みたかったけど、落車するのが一番ダメなんで…。1着になれるチャンスがあったんで、悔しいけどこれが結果なんで」