検車場レポート
浅井 康太 三重 90期 |
山田英明が出た上を、柴崎淳が打鐘の3コーナーで押さえて風を切る。三重勢を追った新田祐大は車間が空いた3番手に降りて位置を確保。番手の浅井康太は勢いよくまくってきた原田研太朗を前に踏みながらブロックすると、そのままゴール線を先頭で通過した。
「新田が3番手に入っていたのがわかって。どう対処しようか考えていました。振ったりして、うまく新田が引っかかってくれましたね。小細工は必要。ハラケン(原田研太朗)にも行かれた感覚があったけど、うまく対処できたと思う。でも、車間が切れなかった。2車でも、(柴崎)淳が駆けてくれて。気持ちが伝わったし、できれば一緒に勝ち上がりたかったですね。残すのがラインの仕事なので、もうちょっとうまくなるように努力します」
新田祐大は、まくってきた四国勢と被って外を踏めず。そのまま浅井を追って2着で決勝行きを決めるも、笑顔はない。
「あそこ(3番手)に入る予定じゃなかったです。二次予選も成田(和也)さんが付いてくれて、二次予選と同じようなミスをしてしまった。3番手に入ってからはバック手前で踏んでいかないといけないのに、動けなかったです。しょうがなく内に行ったけど…。内容は良くないですね。ここまでに良いレースをできていないので、決勝こそはと思っています」
軽快なスピードを見せた原田だが、浅井のブロックで勢いが止まる。香川雄介は煽りを受けて外に浮くも、原田の内コースに進路を取り直して3着に食い込んだ。
「決勝に乗れる展開は考えられなかった。でも、流れが向いてきて、ひょっとしてと。ワンツーが決まったと思いましたね。(原田がブロックを受けて)バックを踏んだから、伸びなかったです。でも、嬉しいな。(約10年ぶりのGI優出だが)ダービーは、(前回GIを優出した08年の)競輪祭とレベルが違う。(決勝に勝ち上がれたのは)ここまで前が本当に強かったし、良い所を回れてたので」