検車場レポート
日野 博幸 愛媛 103期 |
第9レースでは、3着以内に入ればS級特別昇級が決まるレインボーカップA級ファイナルが行われた。勝ったのは日野博幸。来期がA級だっただけに、勝負駆けの大一番でチャンスをつかみ取った。レースは後ろ攻めの小原唯志が打鐘手前で主導権を握る。前受けの日野は絶好の3番手を確保。8番手の橋本智昭が2センターから反撃に出るも、前団を叩けない。日野は最終1センターからまくり上げると、抵抗する小原を3コーナーで捕らえた。
「前受けは作戦通りでした。3番手は(良い意味で)想定外でしたね。もうちょっと後ろかと思っていました。(最終)1コーナーで(橋本が来て)少し焦ったけど、口が空かないように注意してと。小原もカカっていたし、強かったですね。この凄いメンバーで1着を取れたのは自信になりました。(S級の)権利が無い時に(特別昇級を)決めたのは価値があると思う」
若手台頭が顕著な中四国。後輩の成長を目の当たりにして刺激をもらった。そして、確かな手応えをつかんでS級の舞台に舞い戻る。
「(後輩の成長が)嬉しい気持ちもあるけど、(自分がA級を走っていて)もどかしい気持ちもありました。でも、1月から体調が良くなって。練習を思い切りできるようになったし、そこから良いですね。やっぱり練習は裏切らない。前回のS級は良くない時に上がってしまったけど、今回は自信を持っていける。前回とは比べものにならないと思います。(特別昇級した)次の日からが勝負ですね」
大竹慎吾は日野にきっちり続いて2着を確保。こちらも勝負駆けに成功して、特別昇級を決めた。
「S級と思って走ると体がかたくなるから、流れで走れたらと思っていました。前なら(別線に)差されていたと思うけど、今の状態なら付いていける。自転車も体も全体的に良くなっていますね。ゴールして、あれ、特昇してしまったと思いましたよ 笑」
三登誉哲は8番手から日野ラインを追うように仕掛けて3着。しかし、「(特別昇級が)嬉しいとかではなくて、吉永(和生)さんと決めたかった」と笑顔はない。
「せめてホームで(橋本の仕掛けに)切り替えるか、脚を使っていないし、(日野の)先まくりの上をいくくらいじゃないと。ダメですね」