検車場レポート
村上 博幸 京都 86期 |
青板の3コーナーから上昇を始めた池田良は、3番手の三谷竜生の横で止まってフタをする。打鐘手前でようやく池田が再び踏み込むが、杉森輝大が突っ張ってから中部コンビを受ける。金子貴志が、最終ホームで主導権を奪って逃げる。三谷がすかさず反撃に出て、金子に襲い掛かる。懸命に合わせる金子を三谷が4コーナーでとらえ、続いた村上博幸がゴール前で交わした。
「もう僕自身はこの年齢ですし、いろいろ経験してきたので冷静にできている。ほどよい緊張感でやれていますね。(10、11レースで)藤木(裕)と(山田)久徳が決勝に乗ってきたのはうれしい。2人とは10年以上一緒に(練習を)やってるんでね。2人の成長を感じました」
「ああなるかなと思って、想定はしていました」とは、三谷竜生。打鐘では内に包まれるピンチも、仕掛けどころを逃さず格上の力を披露した。
「もうちょっと早かったら引いても良かったんですけど、あれだと一番後ろ(のライン)になってしまう。そのあとは自分のタイミングでしっかり行けました。練習を(一緒に)やらせてもらっているし、金子さんが強いのは知っている。キツかったですけど、しっかり乗り越えられて良かった。体は反応していると思います」
中部勢に飛び付いて3番手確保の杉森輝大が、直線で村田雅一を張りながら追い込んで3着。
「池田君があんなにフタをするとは思ってなかった。(展開が)読みづらかったけど、なんとか3着に入れた。厳しい展開を乗り切ったんで、調子は悪くないのかと」
最終ホームで杉森を叩き切った金子貴志だったが、三谷のまくりを合わせ切れずにシンガリに沈んだ。
「結果的に前で踏み合いみたいになっちゃったんでしょうがない。竜生とは高地トレーニングを一緒にやってるんで、練習でモガいているような感じでした。練習でも竜生には行かれてしまうし…。あれを合わせられるように仕上げないとダメですね」