検車場レポート
平原 康多 埼玉 87期 |
赤板の2コーナーで誘導の後ろに郡司浩平が入る。2番手の位置に村上義弘、太田竜馬が大きく離れた3番手で打鐘を通過。太田が車間を詰めながら巻き返すと、打鐘の4コーナーまで誘導を使っていた郡司も一気にペースを上げる。最終ホームで村上と郡司の車間が空くと、太田は郡司の後ろに降りて村上を落車させてしまい斜行失格。後方の山崎賢人が最終1コーナー手前から一気に仕掛けて、逃げた郡司をバックでまくり切る。郡司の後ろに収まっていた清水裕友が3コーナーで切り替えて、4コーナーで山田英明を内から退かして抜け出すかに思われたが、イエローライン付近を鋭く伸びた平原康多がゴール前で僅かに交わしてVを掴んだ。
「組み立ては考えないで走ったほうがいいとなと思っていた。体が反応するように走ろうと。(村上の)落車で脚力をロスしたけど、立て直せました。ゴール線にかけて伸びたので(1着まで)行けるかなと。(年末の)グランプリもそうだけど、10月には寬仁親王牌があるので、そこでも勝てるように頑張ります」
目標の太田が車体故障するも、巧みに立ち回った清水裕友だったが惜しくも準V。レース後は悔しさを滲ませた。
「山田さんよりも前に出た時に夢を見ました。普段はあまり悔しくならないけど、久々に悔しいですね。(優勝が)すぐそこだっただけに…。まあ仕方ないですよね。太田が踏んだり止めたりしていたので、自分も脚にキテいました。(4コーナーでは)外は無理だと思って、(山田の)内へ行ったし、あれが限界。いやー、夢を見たなー…」
大外を追い込んだ浅井康太はあと一歩届かず3着。
「今開催は決勝が目標でした。だいぶ伸びも良かったし、ゴール前も戦えるかなって。サドルも換えたし、じんましんも出たりして色々あった開催でしたね。記者より飲んでいないけど、胃が荒れました」
唯一無傷で決勝へと勝ち上がった山崎賢人だったが、直線で末を欠いて4着。
「(まくり切って)あそこまで行けたのでどうかなって思ったけど、自分がカカっていなかったので、後ろにいた平原さんとかは余裕があったのかな。寬仁親王牌の追加が入ったので前橋ではしっかり乗れるように頑張ります」