検車場レポート
清水 裕友 山口 105期 |
新S級S班、清水裕友が昨年11月の地元、防府以来、2度目となる記念制覇を遂げて、これ以上ない19年のスタートを切った。
「(単騎は)走りにくいけど、気楽なんで」と、振り返った清水のセンスが問われる決勝だった。2車のラインが4つに清水はひとり。早めに動いたレースのなかでアンテナを働かせ、最終的に抜かりなく中部ラインの後ろにポジションを取った。竹内雄作が最終ホームで叩き切って、浅井康太に続いた清水が、単独の3番手を手に入れた。
「決め打ちはしてなかった。それが結果的に良かったんだと思う。あれで(最終)2コーナーで(まくって)行けたら良かったけど、大事にいきました。4コーナーからは伸びるだろうと思ってた。(今年最初の記念を優勝できて)満足です」
真後ろにいた清水のまくりを警戒して最終2コーナーで外にけん制した浅井康太は、直線勝負に持ち込むも2着。
「ジャンの時点で清水君が脚を使わずに(後ろに)いたんで、バックでまくられないように2コーナーで振った。その時点で(清水に)行かれたら、僕も権利がないから。(2着は)最低限ですけど、最大限の力は出しました」
スタートけん制で前受けを強いられた竹内雄作だったが、打鐘から踏み込んで先行策。4日間すべて主導権を握った。
「動き的には悪くないですよね。ただ、あれで浅井さんとゴール勝負をしないと。浅井さんが気を遣って残してくれた。現時点ではそこまでってことです。グランプリのワッキー(脇本雄太)みたいに、すんなり出られるスピードがあれば。それでも毎年、スタートが良くないんで、それに比べればいい」
4番手まで追い上げた桐山敬太郎だったが、前の清水が仕掛けず思惑が外れた。
「よくあそこは切り替えられたと思います。清水の後ろを取り切って、清水が(最終)バックで仕掛けて優勝争いかと。そしたらバック線で(清水が)行ってくれなかった。3(着)には入りたかったけど、(動きは)悪くはないなじゃないかと」