検車場レポート
金子 貴志 愛知 75期 |
松本貴治がペースアップをする前に、山崎賢人がカマシ気味に仕掛けて主導権を奪取。山本伸一はその動きに反応して中団へ追い上げる。山崎のカカリが良く、松本を見切った小川真太郎のまくりも中団まで。最終4コーナーを絶好のハコ回りで迎えた金子貴志がきっちりと差して連勝を飾った。
「(山崎は)メチャクチャ強かった。油断はもちろん、構えられてカマシのような仕掛けになったら、離れたかもしれない。流れの中でそのままいってくれましたね。バックでもカカっていく感じだったので、後ろからのまくりはないだろうと」
俊敏に中団へ追い上げた山本伸一は、4コーナー手前から踏み込んで2着に届いた。
「山崎君が凄いスピードでいったので、いけるところまで前へ行こうと。中団まで追い上げる段階でかなり脚を使ったので、その後は脚が溜まらなくて。でも、脚の感触は悪くないし、最近はこういうレースでもある程度戦える手ごたえは持っていた」
山崎賢人は金子に特別な想いを持っていたようで、感慨深げに振り返る。
「あまり人には言ってこなかったが、僕が競輪選手を目指したのは、グランプリで金子さんの優勝を見たときから。付いてもらえるだけで嬉しかった。特に緊張はしなかったけど、気持ち的にはかなり高ぶりましたね」