検車場レポート
井上 昌己 長崎 86期 |
小松崎大地の上昇に合わせて動いた野原雅也が4番手を確保して、山中秀将は後方から反撃のタイミングを計る。ペースを握る小松崎が別線を引きつけると、山中が打鐘の2センターから仕掛ける。同時に野原も踏み込んだ。山中を強烈なダッシュで合わせた野原が、小松崎をとらえて井上昌己も続く。3番手がもつれて、番手の井上が余裕をもって抜け出した。
「(野原が)強かったですね、(まくりに)構えるのかと思ったけど(あそこで仕掛けるのは)さすが近畿の自力屋。ワンテンポ遅かったら(山中に)行かれてた。自分は小松崎君が上がってきたら危なかったけど、そこもなんとかしのげた。初日はちょっと(体が)重いかと思ったけど、日に日にですね」
ダッシュ鋭い山中を合わせ切って2着に残った野原雅也は、持ち味を出して決勝にコマを進めた。
「決勝に乗れてるんで、(状態は)いいんじゃないですか。8月は102点くらいしかなかったんで、それから考えたらデキすぎです。(準決は)タイミング的には紙一重でした」
3位入線の小松崎が失格で、山中秀将が繰り上がった。
「野原君は先に切って中団取りに来たんで、早めの仕掛けはないかなと。それで自分はあそこから仕掛けたんですけど、同じタイミングで仕掛けてきた。初日、2日目のレースがあったからこそ、早めに行っても3着までに残れると思った。最後まであきらめないで良かったけど、僕のラインの上原(龍)さんと岡(光良)さんが落車してしまったので…」