検車場レポート
守澤 太志 秋田 96期 |
北津留翼が切った上を北日本コンビが出て、赤板2コーナー手前で高橋晋也は早くも先行態勢を取る。3番手で北津留と重なった山口拳矢が仕掛けるが、高橋が突っ張って主導権をキープする。守澤太志に張られた山口は後退して、3番手で浅井康太と併走。6番手の大石剣士が、最終2コーナー過ぎにまくるが不発。浅井は3コーナーから外に持ち出し、中を突っ込んだ鈴木裕が落車。アクシデントをしり目に番手絶好の守澤太志が、高橋を差し切り北日本ワンツー。
「あれで出させてしまうと後手後手になってしまうんで、(高橋)晋也君がいい先行をしてくれた。(最終)ホームで確認したら、真後ろに浅井さんがいて、外に山口君が追い上げる形で(自分たちには)いい展開だった。浅井さんが(単独で)3番手だと軽くまくられちゃうと思った。僕は楽をさせてもらったし、晋也君が本当に強かった。全日本選抜の準決は自分だけになっちゃったんで、晋也君と上がれて良かった」
迷いなく積極策に出た高橋晋也が、昨年のウィナーズカップ以来のビッグ優出を遂げた。
「ホッとしました。先行するって決めてたんで、(先頭に出たら)もう出させないつもりでした。あとは守澤さんが全部さばいてくれると思って安心して駆けました。この1年間、いろいろ悩むこともあったけど、先輩方に助けられた。それでまた(ビッグの)決勝で戦えるってことは成長しているのかと。(決勝は)落ち着いて出し切れるように。楽しみたいですね」
北津留に託した山田英明だったが、最終バックで9番手。内を進出すると落車を最内に避けて、木暮安由との3着争いを微差で制した。
「(最終)ホームのところはどうするべきだったのか、正解がわからないですね。北津留君は調子がいいし、信頼して我慢しようと。自分が動かない以上は展開も人任せになるし、あとは今後のためにも落ち着いてと思っていた。ちょっとずつ自分のいい時の感覚に戻ってきて手応えもある」