125期の2人が相次ぎ特別昇班 ~西武園競輪場、岐阜競輪場~

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中石湊
チャレンジ負けなしで特別昇班
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南部翔大
大阪連係で包囲網を突破

 8月24日に開催最終日が行われた西武園FIIミッドナイトの第7レース・チャレンジ決勝に出走した中石湊(北海道・125期)が持ち味の強烈ダッシュを発揮し優勝を果たした。これで中石は7月青森FII、豊橋FIIミッドナイトに続き3場所連続での完全優勝を達成して8月25日付けでA級2班への特別昇班を果たした。
 決勝は同期の山下祐輔(千葉)と橋谷成海(埼玉)もいたが、全選手が中石を警戒し中石は後方に置かれる。切って、切っての流れから内を掬った松本一志(宮崎・117期)が先行。そこを橋谷がまくりに行くが、橋谷を追う形になっていた中石には絶好の展開に。最終3コーナーで橋谷を交わした中石は、山下の激しい追撃も振り切った。
 6月松山ルーキーシリーズ決勝で落車して、本デビュー戦となる予定だった7月宇都宮FIIミッドナイトは欠場したが、同月青森FII、8月豊橋FIIミッドナイトと抜群なスピードで何度も後続を引き離し怒涛の6連勝。この西武園で負け知らずのままチャレンジを卒業した。ナショナルチームに所属し、養成所ではゴールデンキャップを獲得していたスーパーエリートは1、2班戦でもその怪物ぶりを見せてくれるだろう。

 同じく8月24日に開催最終日が行われた岐阜FIIミッドナイトの第7レース・チャレンジ決勝では南部翔大(大阪・125期)が、7月高知FIIミッドナイト、8月大垣FIIに続き3場所連続での完全優勝を達成し同様に8月25日付けでA級2班への特別昇班を達成した。
 岐阜は追加を受けての出走だったが、予選は危なげなく逃げ切り、準決は4番手から2コーナーまくりで圧勝と順当に連勝で勝ち進んだ決勝。「(特別昇班を)意識すると緊張するけど、(同期に包囲網を敷かれても)そこを勝ってこそだと思うので」と、岩元叶馬(富山)、水谷亮太(愛知)、森柾斗(徳島)の別地区の同期もそろって勝ち上がってきたものの、同期同郷の久田朔の存在は頼もしかった。後攻めから一気にカマして主導権を握った久田を岩元がまくり切る展開にも、動ずることなく岩元に切り換えた南部は、岩元を追ってきた水谷を制しての3コーナーまくりで圧勝してみせた。
 「久田は強いし、ダッシュ良いんで任せようってことで。行ってくれたんで久田に獲らしてもらったみたいな優勝です。久田も良いペースで行ってたと思うんですけど、まさか最終ホーム前の4コーナーで岩元が来るとは思ってなくて焦りました、一瞬。(岩元が)出切ったので、車間切りながら見るかと思ってたところに丁度(水谷が)来てたんで。久田が行ってくれた分、後ろを見る余裕があったという感じです。(2班に上がって)これからもしっかり自分らしい走りをして車券に貢献していきたい。(将来は)近畿を代表する先行選手で、古性(優作)さん、稲川(翔)さん、南(修二)さんと大阪にはすごい先輩方がいっぱいいるので、その先輩方の前で走れるような選手になりたいです」
 ラグビー出身で自転車経験は浅かった南部だが、高い身体能力でメキメキと頭角を現してルーキーシリーズから活躍。本格デビューすると、5場所で4度の完全V、準V1回とモノの違いを見せ付けて、新たな舞台にコマを進める。

長野由香記者

2024年8月25日 16時17分

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