期末の風物詩S級点を巡る思惑 ~取手競輪場~

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佐々木吉徳
ラインの役割を全うする
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菅田和宏
一戦、一戦に集中
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石橋慎太郎
「緩んだらカマすよ?」と不気味だ
前期の得点ボーダーは91・12

 期末が近づくと選手の間で多くなる話題が級班を分ける得点ボーダーで、とくにS級レーサーのボーダーは関心が高い。12月19ー21日で行われる取手競輪場(F2)では、この開催が最終戦という選手も多く勝負駆けへ目の色を変える選手が多かった。思惑が顕著に表れた初日特選(12R15:59発走)を取り上げたい。
 
 まずは3車で結束した北日本ラインは全員がボーダー上で"勝負駆け"だ。先頭を務める佐々木吉徳(秋田・100期)は12月川崎準優勝で点数アップ。S級昇級が見えてきたが「チャンスが出てきたのは嬉しいけど、あまり気にし過ぎず。(スケールの)大きな競走をしたい」と自身のことよりもラインの役割を果たすことを強調した。

 番手を回る菅田和宏(宮城・88期)は8月松戸での失格により競走得点から失格点の3点分がマイナスされるため、点数アップに必死。「(11月松阪で)復帰してからずっと"勝負駆け"ですよ。番手回りには良いイメージはないけど、『頑張ります』といった(佐々木)吉徳の気持ちに期待」と後輩に思いを託す。

 また、失格点がもたらす影響でこのレースは静岡が別線となった。単騎戦を決断した石橋慎太郎(静岡・88期)は「今の状態ならS級の点数は大丈夫だと思うけど、怖いのは失格。失格にビビッて援護できないのでは(菅原)裕太に申し訳ない。彼とは仲が良いから連係したいけど、納得してもらって別でやります」と経緯を説明した。

角田祐馬記者

2019年12月18日 16時50分

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