松岡辰泰に強敵そろう ~松山ミッドナイト~

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松岡辰泰
連対ラッシュで波に乗る期待の新星
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鈴木美教
モチベーション高くVを目指す

 10月30日からの松山ミッドナイトは、熊本の新星・松岡辰泰を本命に推す。チャレンジ戦は負けなしで卒業した松岡は、特班初戦の8月別府ミッドナイトでいきなり完全Vを飾ると、その後も準V、直前の10月佐世保では再び完全Vと快進撃が続く。さらに、ルーキーシリーズプラスでも優勝していて、117期の中でもトップクラスの実力者だ。ここはもちろん、本来の自力戦。持ち前の積極性を発揮してV争いをリードする。8月広島の優勝から安定している山口敦也にも注目したい。自在戦を売りにしており、松岡と別でも、番手を回っても力を発揮できる。
 乗っている晝田宗一郎も黙っていない。先行基本のレースで、出切れなかった時のモロさも解消。9月小倉ミッドナイトで町田太の連勝を止める準Vで名を上げると、続く10月向日町では脇本勇を封じて今年3V目をゲットしている。強敵相手でもV候補から外せない。同県の田中勇二も降級の今期はここまで2V。晝田を好援護から抜け出しは十分か。
 小原周祐、田尾駿介、清水一幸の機動型に、地元の高市訓但と四国勢もそろっている、特に小原は、10月武雄ミッドナイト決勝で、単騎戦にも前々に攻めて好位確保からまくってV。松岡と同じく117期エリートの松本秀にレースをさせなかった。自在戦にシフトしつつある同県の田尾とは過去に連係実績がなく、初顔合わせで前を任せるかは流動的だが、しっかりレースを組み立てられればチャンスが巡りそう。

 中四国、九州の代表的な機動型がそろった激戦。松岡にとっては試練となりそう。直近の10月佐世保は完全V。決勝は、年下の松尾勇に前を任せるレースで、田尾駿に飛び付かれて打鐘前から外併走を強いられながらも、松尾をギリギリまでかばっての抜け出しと貫禄すら感じさせるレース運びを披露した。もちろん、ここは本来の自力で勝負。10秒台の上がりタイムで勝ったレースもあるスピードレーサーながら、競走スタイルはカマシ、まくりを多用しない堂々としたものだ。マークした選手からも「強いし、駆け方が上手い」と絶賛の声が聞かれる。松山は初だが、「積極性が売りなので、緩んだところを逃さず全開で行く。あとは流すところは流して、踏み直しができれば」。メリハリを利かした走りを展開し、ラインで決める。

 ガールズは、グランプリ出場を目指す鈴木美教にとって落とせない一戦だ。現在、賞金ランク8位だが、競走本数の関係で6位までジャンプアップ可能。しっかり勝って優位に立ってグランプリトライアルには臨みたい。前走の10月松阪ミッドナイトは完全V。決勝は、今回も顔が合う荒牧聖未に外併走から先に仕掛けられる展開から差し切り逆転。自在に何でもできる持ち味が良く出ていた。「(勝てなかった)伊東ガールズケイリンコレクションの後、セッティングを見直しました。西武園(オールガール)は決勝が甘い部分が出て3着でした。そういう所を修正して大きな舞台で勝てるようになりたい。(松阪決勝は)荒牧さんの後ろに誰かが付いていたらかなり危なかったと思います。でも、最後は自分らしさが出せました」。先を見据えて課題を持って一戦、一戦こなしており、ここも内容あるレースで期待に応える。

権田浩一記者

2020年10月29日 18時01分

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