五輪戦士が世界レベルのスピードを披露 ~いわき平競輪場~

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地元の新田祐大(左)と脇本雄太(右)が仁王立ち
世界で培った経験を本業の〝競輪〟に注ぐ

 8月10日(火)からいわき平競輪場を舞台に第64回オールスター競輪が幕を開ける。8日まで東京オリンピック2020に出場していた脇本雄太(94期・福井)と新田祐大(90期・福島)は強行日程の中で参戦となるが、ワールドクラスのスピードを披露して空中バンクで熱戦を繰り広げる。

 ドリームレースに出走する脇本雄太はKEIRINグランプリ2020以来で平原康多と夢のタッグを組む。
 「オリンピックが終わって一夜で前検日を迎えても精神的にも追いついていない感じもありますし、精神的にも肉体的にも満身創痍になると思いますけど、出場するからには1着を目指して頑張りたい。グランプリの流れもあると思いますし、(平原康多が)ついてくれるなら一生懸命頑張りたい。グランプリ以来の(競輪の)レースになるので、わからないところや今の競輪を含めてつかめていない部分はありますけど、僕自身はオリンピックに向けて体の調整はしてきたので1着を目指すレースができたら。自分の中では精神的にも肉体的にも完璧な状態で迎えた東京オリンピックなんですけど、いくら自分が万全な状態だとしても展開上、負けてしまうということを痛感されられましたね。ただ僕自身としては本当にその中でも後悔のないレースをしたと思っています。(200Mのタイムトライアルで日本新記録を出したことは)正直、しっかりと把握できていなくてアジア記録って話もあって。練習では全然出せないタイムですね。そこで自信を持てたというよりも、それだけ万全な状態なんだって確認できた感じですね。(これからは)日本の競輪に集中したいですし、競技をこれだけ長いこと続けてきたことを無駄にしたくないのでエリートだけではなくジュニアにも指導とか少しずつでもできていければ」

  地元の新田祐大は無観客となってしまっても画面を通して自慢のスピードをファンにアピールする。
「オリンピックまで長きにわたり、五年間ですね、僕たちナショナルチームは金メダルを獲るべくして挑んできた戦いなんですけど、結果としては自分たちも皆さんも望むようなメダル獲得に至ることはできませんでした。非常に僕自身も悔しい気持ちと残念な気持ちで一杯です。そしてチームも目的としていたゴールにたどり着けなかったということは非常に悔しい結果になってしまったなって。コロナ禍でオリンピックが延期になってしまいましたけど、オリンピックを目指し続けられる環境っていうのを与えてくださいました関係者のみなさま、そして競輪のファンの皆様に感謝を申し上げます。本当に素晴らしい経験をさせてもらったなっていうのと、スポーツの素晴らしさ、魅力っていうものを感じることができました。オリンピックを目指していなければ競輪選手になっていなかったので、この競輪っていう舞台で戦えるようになって、そしてオリンピックっていう舞台を目指し続けられる環境下でここまで挑み続けられたことを嬉しく思いますし、非常に楽しかったです。これからは職業である競輪選手として長い間培ってきたことを日本発祥のスポーツである漢字の競輪に世界からの刺激を反映させていって日本の競輪が輝かしいスポーツになれるように頑張っていきたい」

細川和輝記者

2021年8月9日 16時16分

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