熊本勢は涙の決勝進出 ~久留米競輪場~
地元の期待を背負う
10月7日から久留米競輪場で始まった熊本競輪開設71周年記念「火の国杯争奪戦(G3)」in久留米は、10日の最終日に決勝を迎える。3日目の準決勝で地元のエース中川誠一郎(熊本・85期)が脱落するも、最終12レースで若手が躍動して嘉永泰斗(熊本・113期)と瓜生崇智(熊本・109期)の2人が決勝へ駒を進めた。
決勝の並びは以下の通り。
⑦北津留翼-①嘉永泰斗-④瓜生崇智
⑨平原康多-②諸橋愛-⑥磯田旭
③松浦悠士-⑤佐藤慎太郎
⑧谷口遼平は単騎となった。
準決勝は松岡辰泰(熊本・117期)の番手からシビアに前へ踏んだ嘉永泰斗は「(最終)1コーナーで振ったんですけど、(渡邉一成の)スピードが違ったんでシビアに前に踏ませてもらった。前に出られてなかったんで、イケるかなっていうのがあった。その辺は余裕がありました。もう渡邉さん(を合わせるん)でいっぱいで、松浦さんは見えてなかった。4コーナーからは1着を取れるように必死に踏みました」と、ラインの力で勝ち切った。決勝戦では北津留翼(福岡・90期)の番手回りを選択したことについては「(中本)匠栄さんにいろいろと相談しました。匠栄さんには、まだ(こういうところで番手を回るのは)早いんじゃないと言われて、自分の中でも早いかなって気持ちもあるけど。来年、地元記念で決勝に上がれる保証もないし、今回ばかりは番手で頑張りたいと思った」、と複雑な胸中を打ち明けた。「この並びになったからには、チャンスがある位置じゃなくて責任のある位置。(優勝を)獲らないといけない並び」と、最後に語尾を強めた。
地元最後の砦となり、準決勝はプレッシャーのかかる一戦となった瓜生は「前2人のおかげ。感無量です。前の2人に感謝です。(今シリーズは)番手、3番手を回らせてもらって、ラインの絆を勉強させてもらいました。まさかまさか誠一郎さんに(上田)尭弥、(中本)匠栄さんが上がれなくて、最後の砦になったから勝ちたいなと。そこだけは思っていたけど、胸がいっぱいです。競輪人生で初めて涙が出た」と、レースを終えて男泣き。「並びに正解はないと思うけど、今回は地元記念なので甘えさせてもらいます。地元記念で優勝が一番近いところはここだと思うので」と、九州勢の決勝の並びを語った。
注目の決勝戦(12R)は16時35分発走予定。エンジョイサイトの締め切り時間は、発走予定時刻の5分前となっております。