勢い止まらぬ原田研太朗が『ちぎり賞争奪戦』を完全制覇 ~豊橋競輪場~
ラインの力で勝ち取った嬉しい勝利
1月23日(日)に豊橋競輪場で行われた開場72周年記念『ちぎり賞争奪戦』の決勝は原田研太朗(徳島・98期)が清水裕友をゴール寸前で交わして完全制覇を達成。昨年12月の防府から続く連勝を〝12〟まで伸ばした。
号砲と共に郡司浩平が飛び出して取鳥雄吾が率いる中四国、九州の混成ラインは中団に構える。赤板で上昇してきた吉田敏洋を郡司が突っ張ると、取鳥が打鐘手前の2コーナーから踏み込み主導権。最終バックで取鳥のきつそうな気配を感じ取った清水裕友が迷うことなく番手まくり。真後ろに付けていた原田が間合いを詰めながら直線に入ってから踏み込み1/2車輪交わして優勝を勝ち取った。
「一応、初手は郡司さんが前なら中団で、吉田さんが出るようなら前からって想定していました。みんなが脚を使ってもらってジャンで出切れる方法って考えたらあんな感じになりましたね。吉田さんもスンナリやめる感じじゃなかったですし、取鳥君が思い切って仕掛けてくれたので4人で出切れましたね。その気持ちが嬉しかったです。追走が下手で中本さんとハウスしてしまって。内め内めを走ってゴール前勝負ができたらって思っていたので、抜けるとは思っていなかったですね」
発走の直前までS班の清水裕友と一番人気争っていたが、12連勝を期待するファンに後押しされた原田の差し切りが一番人気となっていた。
「(連勝中で)プレッシャーが半端なかったですね。しんどいっすね(苦笑)みんなにもいじられて。でもいじられているうちが花かなって。(ゴール後は)嬉しくて思わず感情が出てしまいました(笑)自分でやって勝ってもたんたんとしていたと思うんですけど、ラインで勝てたので。一人で勝つより嬉しいっすね」
昨年12月の防府初日に小倉竜二と堤洋を連れて駆けた原田研太朗。尊敬する小倉竜二の一言が原田を覚醒させた。
「レース後にオグさんに寿命が10年伸びたわって言ってもらえたんで(笑)やっぱりやれるときにはやらんとなって。自分一人で戦うんじゃなくてラインで戦ったほうが楽しいですし、嬉しいなって。前回の松山準決勝も柏野(智典)さんのアドバイスで『行けるなら行ってみようか』って言われたんで。行ってみますわって感じでしたし、決勝もそんな感じで『いつもと違うことやってみようか』って感じでしたね」
来月には全日本選抜競輪が控えており、勢いそのままに活躍を期待したいところだが、本人が浮足立つことはない。
「まだ全日本選抜まで1ヵ月くらいありますし、体調を崩さないように。上位陣はもっと仕上げてくるでしょうし、自分は予選スタートなんで。このあとは松山もありますし、そこまでにしっかりと準備したいですね」
次走は2月3日から行われる松山F1シリーズに出走する原田研太朗。どこまで連勝を伸ばしていくのか注目したい。