S班５名がそろいハイレベルなシリーズに

　4月7日（木）に平塚競輪場を舞台に開設72周年記念『湘南ダービー』が幕を開ける。4月は特別競輪の開催がないだけあって、記念開催にS班が数多くあっせんされている。地元の神奈川勢は10名が参戦し一丸となって他地区を迎え撃つ。前年度覇者でもあり、地元の絶対的エースの郡司浩平（神奈川・99期）は初日特選にスタンバイ。同期で同級生の和田真久留（神奈川・99期）に前を託して地元の意地を見せる。
　「前回の宇都宮は決勝に乗れなくて悔しさもありましたけど、今月はここと川崎記念があって、来月にはダービーも控えているので。気持ちを切り替えて、まずはここをしっかり戦おうと思って準備してきました。ここからが今年一番の山場になると思うので。もちろん、地元記念の両方とも優勝してダービーを迎えられれば最高ですけど、一戦、一戦しっかりと。初日は真久留と２人ですけど、今回は宏佑も洋平さんもいるので。神奈川みんなで一つになって戦っていけるように」
　グランプリ王者の古性優作（大阪・100期）は高いレベルで好調を維持しているが、来月のダービーを見据えてさらなる高みを目指している。
　「今はダービーに向けて追い込む時期なので。練習はしっかりとできていますけど、しんどさはありますね。出力が落ちている気がするのでその辺を踏まえてどう戦っていくかだと思います」
　佐藤慎太郎（福島・78期）が古性優作を指名してS班タッグを結成した。
　「魅力的な選手ばかりですけど、古性の番手に付きます。確か数年か前に連係した記憶があると思いますけどかなり久々ですね。前回の決勝はワッキー（脇本雄太）が強かったのももちろんありますけど、最後は自分の判断ミスですね。感触自体は悪くなかったですし、前回が終わってから少しは休めたので頑張ります」
　復調の兆しが見えてきた宿口陽一（埼玉・91期）は平原康多の前で奮闘する。
　「ちょっとずつですけど良くなってきているので。本当にもうダメなときは平原さんの前で緊張しすぎてガチガチに。もちろん、今でも緊張はしますけど、緊張感の中でも集中できるようになってきているというか肩に力が入りすぎずに走れていると思います。前回の最終日は前もいましたけど、平原さんとワンツーを決められたので。一歩ずつですけど、上がっていければ」
　現状に決して満足することない平原康多（埼玉・87期）は常に試行錯誤を繰り返している。
　「前回の宇都宮は体調とか悪くなかったですけど、力不足ですね。先を見据えて新しいことに取り組んだりいろいろとやってきました」
　
　輪界トップのS班5名が交える初日特選は見応え十分。勝っても負けても2次予選へと進めるが、決勝戦を占う意味でも大事な一戦で初日からプライドを賭けて火花を散らす。