郡司浩平と松浦悠士が1着同着で優勝 ~川崎競輪場~

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一緒に賞金ボードを掲げる松浦選手(左)と郡司選手(右)
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共に思い切りハンドルを投げ合う①郡司選手と⑦松浦選手
2年前の玉野記念以来となるGレースでの同着優勝

 4月17日(日)に川崎競輪場で行われた開設73周年記念海老沢清杯『桜花賞』の決勝戦は大会3連覇を狙っていた地元の郡司浩平(神奈川・99期)と松浦悠士(広島・98期)が長い写真判定の末に1着同着で同時優勝で幕を閉じた。グレードレースでの同着優勝は2020年3月に玉野競輪場で行われた『瀬戸の王子杯争奪戦』以来となる。

 レースはスタートで東口善朋が勢いよく飛び出して近畿勢が正攻法に構える。その後ろに松浦悠士‐小川勇介が陣を取り、単騎の守澤太志が5番手に。地元の郡司浩平‐松谷秀幸がその後ろに構え、吉田拓矢‐恩田淳平の関東両者が後ろからの組み立てとなった。真っ先に動いたのは郡司浩平で、その上を吉田拓矢が叩いて出ると、正攻法の構えから手早く引いた小森貴大が叩いて主導権。松浦悠士が3番手の外に追い上げて吉田拓矢を内に封じ込めて最終バックまで併走は長引く。小森貴大をリードしていた東口善朋が満を持して番手から自力発動。松浦悠士は外で回しながら直線で抜け出し、後方8番手からまくってきた郡司浩平と直線で伸び比べに。勢い的には郡司浩平に軍配が上がったかに思われたが、絶妙なハンドル投げで抵抗した松浦悠士と同着となった。

 地元の絶対的エースとして大会3連覇を狙っていた郡司浩平。想定していた展開には程遠く、後方に置かれる苦しい展開となってしまったが、地元ファンの期待に応えるべく、最後まで力いっぱいペダルを踏み込んだ。
 「ちょっとスタートで思っている感じと違って出遅れてしまったんですけど。想定している感じじゃなかったので道中で考えながらでした。一回動いてもう一回動ければ良かったんですけど反応できなくて。普通であれば併走になったら内について行って吉田君が決めれば踏めるところで行こうと思ったんですけど、外で併走しているのが松浦君だったので。単騎の守澤さんも気になってしまって。ホームでいければ良かったんですけど引くのも遅れてしまって。最後は届いたというか届かなかったというかでしたけど。スッキリ終われた感じじゃないですけど結果は出せたので」

 松浦悠士も初手から想定外の並びとなり思惑は外れてしまったが、見事な対応力とテクニックで優勝を手にした。
 「前を取ってカマシかなって。切られたら切った上を切ってって思っていたんですけど、小森さんが凄くやる気だったので。3番手に入れればラッキーで外併走からまくろうと思っていました。巧く併走できなくて脚はたまらなかったんですけど、仕掛けにはいけたので。番手まくりをされて戻りきれなくて外でずっと回していたんですけど。負けたと思ったところからの優勝だったのでめちゃくちゃうれしいです。今日は昨日と変わらないくらいの感じでしたし、昨日(セッティングを)いじっていなかったら優勝できていなかったと思います」
 
 松浦悠士は4月23日からの武雄G3に参戦予定で、郡司浩平は今回が平塚記念から中2日でのこの後はケアに時間を充てる。ともに目指す先はもちろん、来月いわき平で行われる日本選手権競輪。昨年京王閣競輪場で行われた日本選手権競輪の決勝は微差で松浦悠士が制しているが、今年もこの両名が大会を盛り上げてくれるに違いない。

細川和輝記者

2022年4月17日 18時24分

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