単騎の深瀬泰我が同期対決を制す ~久留米競輪場~

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先輩からもらったサドルカバーを高く掲げてポーズを決める
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窪木一茂を1/8車輪交わしてVゴール
後方8番手からインを突いて鮮やかな強襲劇

 6月28日(火)に久留米競輪場で行われた開設73周年記念『中野カップレース』の最終日9レース『レインボーカップ・チャレンジファイナル』で単騎の深瀬泰我(静岡・119期)が同期対決を制して優勝。唯一、来期A級2班の権利を取れていなかった窪木一茂(福島119期)は上遠野拓真を目標にレースを運び、最終4コーナーでは絶好展開かに思われたがゴール寸前で勝利を逃してしまった。

 単騎戦となった深瀬泰我は初手で上遠野拓馬-窪木一茂の後ろで9番手で周回を重ねる。赤板で上昇した上遠野拓馬であったが北川大成に突っ張られると、中団外併走で態勢を整えてから一気のカマシで主導権。番手の窪木一茂は最終バック3番手の位置からまくりを狙った北川大成を張りながら抜け出しを狙ったが、後方から内を突いた深瀬泰我が突き抜けた。
 「素直に1着取れて嬉しいですね。赤板で結構踏んでいって。付いて行って脚を使うよりも後ろでためようと。前の方には痛かったですけど。外はいけないしもう内しか行くところがなかったので。松本君についていくか迷ったんですけど、出が悪かったので。内がずっと空いている感じで落ち着いて3コーナーから行きました。最後は届いたかなって感じでした。いい勝ち方ではなかったですけど、1着を取れて良かった」
 ゴール寸前で強襲されて2着に終わった窪木一茂は悔しそうにレースを振り返った。
 「正直、アップの時の感触が良くなくて、モガいてモガいてやっと顔見せの時に仕上がったかなって感じでした。上遠野君も頑張ってくれていたので、残したかったですし、ギリギリまで待ってって感じで。内川から来られたのはわかったんですけど、最後踏み直せなかったですね。1着を取りたかったですけど。でも久々に競輪を走ったらやっぱり楽しいですね。競輪から離れていると勝てないんじゃないかとか自転車のポジションもなかなかでなくて嫌いになりそうなんですけど。これで昇班できたと思うので、まずはラインに感謝して。1、2班戦はしっかりと自力を出していかないとですね。チャレンジの時はなかなか走る機会もなかったですし、勝負に徹していた部分もあったので。7月末に伊豆で、8月末に千葉でトラック競技があって、10月には世界戦も控えているので。そっちも頑張っていきたいですね」
 積極策で同期のライバルたちを封じた上遠野拓馬は援護を受けて3着に粘り込んだ。
 「来る前から師匠と喋っていて、緩んだところをいつもと変わらずにいけと言われていました。後ろ攻めが予想外で、切りにいくのか、ブーメランするのかを迷った。前が突っ張る感じだったし、中団が合わせて出てきていたので一旦下げて。ジャンで緩んだところを思い切りいきました。風が強かったけど、我慢と思って練習通り踏めた。でもタレましたね。窪木さんを特進させたかったし、そういう競走はできた。最後は割られちゃったのも、自分のために仕事をして、振ってくれたからだと思うし、その気持ちが嬉しかったです」
 上位3名がA級2班に特別昇班するが、敗れた6名も定期昇班という形で来期から同じステージに上がる。まだまだ戦いは始まったばかり。同期で切磋琢磨しながらさらなる上を目指していく新鋭たちの活躍に期待したい。

細川和輝記者

2022年6月28日 17時46分

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