九州の結束力を示して地元の北津留翼が優勝 ~久留米競輪場~

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賞金ボードを掲げて笑顔を振りまく
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鋭く詰め寄る郡司浩平を1/4車輪振り切ってゴール
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レース後に九州4人揃って記念撮影
約5年ぶりとなる記念制覇を地元で達成

 6月28日(火)に久留米競輪場で行われた開設73周年記念『中野カップレース』の決勝戦が九州勢が4車ラインの厚みを生かして別線を封じてレースを支配。ライン3番手を回っていた地元の北津留翼(福岡・90期)が最終2センターから外を踏み込みゴール線へ一番乗り。2017年5月の宇都宮記念以来となる6度目の記念制覇を達成した。
 
 号砲と共に岡本総が飛び出して中部勢が正攻法に構える。4車ラインの九州勢は中団に構えて周回を重ねる。ラインの先頭を任されていた阿部将大が後ろ攻めから上昇してきた渡邉一成を出させずに赤板過ぎに誘導員を降ろすとグングンとペースアップ。初手から九州勢の真後ろにいた郡司浩平が内を空けた伊藤旭を掬って4番手を確保。渡邉一成と竹内雄作が後方からまくりを狙ったが、気配を察知した伊藤颯馬が最終2コーナー手前から番手まくり。車間を空けて追走していた北津留翼が郡司浩平の中割りに耐えて直線で突き抜けた。
 「なかなか勝てると思っていなかったです。優勝に一番近いところを回らせてもらったけど、やらかす気がしていて。現にスタートを失敗した。前が欲しかったんですけど。全ツッパが一番優勝に近いと思っていたので。スタートを取れなかった以上は粘られても勝負だと思って腹を決めていました。(出切れて)ホッとしたけど、次の動きを見ていました。地元のファンに応援していただいて、後輩3人に気を使ってもらって、負けるわけにはいかないですから。郡司君が後ろに入ったのは分からなかった。2センターで僕の内に入ってきたときにあれって。最後は抜かれたかと思って目一杯踏んで、本気でハンドルを投げた。半信半疑でしたけど、(ビジョンで1着を確認して)ホッとしました」

 今月は玉野F1から始まり、今シリーズで4本目。高松宮記念杯競輪から中2日で迎えた地元記念であったが、気力で戦い抜いた。
 「レースが続いていて、練習不足でパフォーマンスが低下していると思っていたけど、実戦勘があってそれがプラスだった。中野(浩一)さんがスプリントをやっていて、僕もスプリントをやっていた。一から全部勉強して、高一の時からひたすらビデオで勉強していました。競輪祭は一つの目標だったし、今年は園田さんと一緒に優勝できるように頑張りたい」
 

細川和輝記者

2022年6月28日 18時00分

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